即完売! なぜ国産メーカーがアメ車デザイン採用? 話題の光岡「ロックスター」は夢の具現化だった

純粋に楽しさを追求する人こそ”ロックスター”

 その名称が「タイプカリフォルニア」から「ロックスター」になったのはなぜなのか、デザインを担当した、ミツオカ事業部開発課課長の青木 孝憲さんにも話を聞いてみましょう。

右から光岡自動車 光岡 章夫氏(代表取締役社長)、渡部 稔氏(執行役員)、青木 孝憲氏(デザイナー)

「今年の夏頃にオールディーズロックバンドのライブを見に行ったのですが、ステージ上のバンドの人達はもちろんキラキラ輝いていたスターでした。そしてそれを見に来ていたお客様も老若男女皆さん汗だくで本気になって純粋に子供のように盛り上がっていたのです」。

 そのときに青木さんは、「ロックな気持ちというのは誰でも持っていて自由や解放を求めているのではないか。年齢や性別、立場を問わず、純粋に自由とか楽しいこととかを求める姿というのは非常に素敵なことだな」と気づいたそうです。

「その思いは純粋で楽しいことを追求する光岡自動車という会社のそのままの姿とリンクし、我々のお客様の人物像と瞬間的に重なりました。そのような思いを持ったみんなこそロックスターだぜ!と思ってこの名前を皆さんに捧げたいと思ったのです」と説明します。

※ ※ ※

 アメリカ車をよく知る人にとって、このデザインからシボレーコルベット(C2)を思い浮かべる人もいます。

 青木さんは、「我々の販売チャンネルでもアメリカ車を販売しており、ヴィンテージのコルベットなども実際に扱っています。そういう会社的な背景とともに、私自身もカーデザインというのはヨーロッパやアメリカから日本に入ってきたものと認識していますので、自分のなかにあるそういう気持ちと、会社の背景とがリンクして、それがストレートに出たのが今回のロックスターのデザインです」と説明。

 さらに、「例えばコルベットを目指してとにかく全く同じものを作ろうという意味合いではなく、それとは全く別のものとして、自分の気持ちのなかのずっと温めていたものを形にしたということです」と話します。

先行予約の50台は完売 これから予約すると手元に届くのは2020年に

「ロックスター」は台数限定200台で、2019年から2021年にかけて生産される予定。実は、報道発表前から一部のSNSなどで盛り上がっていました。それは、光岡自動車のこれまでのユーザーの一部に先行予約としてダイレクトメールなどでお知らせし、そこが発端となった模様です。

 この先行予約台数は50台でしたが、すでに完売しているとのこと。2019年はこの先行予約の50台の生産に向けて取り組むので、12月1日から受付する51台目に関しては2020年から納車予定になります。生産予定は2019年の50台、2020年と2021年はそれぞれ75台で、価格(消費税込)は435万円からとなります。

光岡 ロックスター

 先行予約分の状況は、50台中26台はマニュアル車で、50代から60代の方がほぼ半数を占めています。ボディカラーでは、50代から60代にはロサンゼルスブルー(写真のカラー)が一番人気で、40代は黒が最も好まれているとか。購入者のうち1名女性がいる以外は全て男性です。

 光岡自動車は、国内自動車メーカー最後発として、さまざまなアイディアを具現化し、遊び心あふれるクルマたちをデビューさせてきました。

 筆者(内田俊一)としては、その記念すべき50周年モデルなのですから、もっとオリジナリティあふれるデザインを見たかったです。例えば「オロチ」のように、何にも似ていない光岡自動車だからこそできるデザインがあったようにも思えます。

【了】

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