首都高は「C」、名古屋高速は「R」、阪神高速は「L」 環状線の呼び名が違うのはなぜ?
わかりやすい道案内のために行なったナンバリング
名古屋の環状道路が「R」から「C」に代わったことで、すべての環状道路が「C」へ変更されるというわけではなく、阪神高速道路は現在でも「L」を使用しています。
阪神高速道路の環状道路「1号」は、英語名として「Loop」と記載してあることから、頭文字の「L」が使用されていることがわかります。阪神高速道路株式会社に「L」を採用した理由や、今後「C」に変更されることがあるのか伺いました。
──環状道路には、なぜ「L」が使用され始めたのでしょうか。
「L」が使用されるようになった明確な資料は残っていないため、正式な内容としてお答えをすることができませんが、一番信ぴょう性が高い理由としましては、当時、アメリカの環状道路のことを「Loop」と呼んでいるものがありまして、そういったものを参考にしているのではないかと思われます。
──現在使用されている「L」から「C」へ変更される可能性はありますか。
今後なんらかの支障が出る可能性があれば変更することになるかもしれませんが、そういったことは現時点ではありませんので、変更する予定はございません。
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1989年より路線番号による案内を開始しており、当時定められた付番ルールによって、首都高速の環状道路は「C1」「C2」(阪神高速道路は1号)としています。
名古屋高速では都心環状道路が完成した1995年から環状道路には「R」(現在は「C」)が付与されています。また、福岡都市高速においては、1983年度より路線番号による案内を開始しており環状道路には「C」をつけることがルールとされています。
また、近年では、NEXCO各社が管轄する高速道路(高速自動車国道)において、2017年から始めた「高速道路ナンバリング」によって、一般国道や都市高速道路と区別するため数字の先頭に、高速道路=Expresswayを意味する「E」を付けたものを路線番号としています。
こういった高速道路の路線番号は、路線名にあわせて路線番号を用いて、訪日外国人をはじめ、すべての利用者にわかりやすい道案内を実現するために進められています。
世界的に、この高速道路ナンバリングは、地図、ルート検索、観光施設 への案内、カーナビゲーション、事故や渋滞などの交通情報などさまざまな分野で活用されており、日本国内においては、訪日外国人旅行者や普段は高速道路を利用しないドライバーを含め多様な利用者を想定し、さまざまなツールで活用できるよう、工夫をするべきものとしています。
現在では、道路管理者による標識整備を行なうことと併せ、高速道路の案内を行なう地図会社やカーナビゲーションメーカーなど、さまざまな関係者の協力を得ながら、2020年までに道案内の効果が現れるよう整備を進めています。
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