なぜ「チャイルドシート」を早く前向きにしたがる? 年齢で変更はかなり危険な勘違い
チャイルドシートは、お子様の体重や身長など、体のサイズに合わせてちょうどいいものを選ぶことが大事です。とくに1歳で前向きにするのは早すぎて危険な場合があります。その理由はどんなことでしょうか。
子供の年齢でチャイルドシートの向きを変えるのは大きな間違い
現在、日本で販売されているチャイルドシートには、乳児用(体重 新生児~10kgまたは13kg位まで・身長70から80cm位まで)、幼児用(9~18kg、100~105cm位まで)、学童用(15~36kg・145cm前後まで)の3種類があります。
多くのパパママが勘違いしていることの一つに、1歳になったら前向き、3歳になったらジュニアシートなど、切り替えるタイミングを月齢や年齢で決めることです。チャイルドシートは乳児用→幼児用→学童用の切り替えを月齢ではなく、お子様の体重や身長など、体のサイズに合わせてちょうどいいものを選ぶことが大事です。とくに1歳で前向きにするのは早すぎて危険な場合があります。その理由はどんなことでしょうか。
日本製のチャイルドシートは、そのほとんどが乳児・幼児兼用タイプです。乳児用として使うときには後ろ向きで使用し、幼児用として使う時には前向きで使用します。大切なのは「後向き→前向き」に切り替えるタイミングで、「1歳になったら前向き」ではなく、体重10kg(欧州製のものはほとんどが13kg)を超えたあたり(欧州の安全基準i-Size対応のチャイルドシートは15ヶ月までは必ず後向き)で、前向きに切り替えます。
子供それぞれに体の成長具合は違いますので、月齢や年齢で決めるのではなく、子供の体重や身長を目安に切り替えのタイミングを決めることが必要です。
ちなみに日本の赤ちゃんの場合、10kgといえば男の子なら1歳7か月、女の子なら1歳8か月頃の平均体重(平成22年厚労省調査)です。「1歳になったら前向き」では、ほとんどの赤ちゃんが体に合っていない危ない状態でシートに乗せられていることになります。