「小遣い浮かせたかった」 “生成AI”で「駐禁除外標章」を精巧に偽造! 一見じゃ本物と見分けつかない!? 駐車料金ケチった男を書類送検
障害などによって歩行が困難な人に対して交付される「駐車禁止除外指定車標章」を生成AIで偽造し、不正利用したとして、大阪府高石市に住む会社員の男性が書類送検されました。近年はこのような標章の不正利用が相次いでおり、その対策が急務となっています。
ネット上では、駐車禁止除外指定車標章の偽造防止対策を求める声も
大阪府警は2026年8月17日、「駐車禁止除外指定車標章」を偽造し、駐車したクルマの中に掲出したとして、大阪府高石市に住む男性会社員(53歳)を有印公文書偽造・同行使の疑いで書類送検しました。
駐車禁止除外指定車標章(歩行困難者使用中)とは本来、身体障害や精神障害などによって歩行に支障がある人からの申請を受け、公安委員会が交付する標章です。
この標章をクルマのダッシュボードやフロントガラスなど車内の見やすい場所に掲出しておけば、道路標識によって駐車禁止となっている場所であっても、原則として駐車禁止規制の対象から除外されます。
さらに、パーキングメーターやパーキングチケット発給設備のある時間制限駐車区間に駐車した場合についても、一定の条件のもとで駐車時間の制限や利用手数料が免除されます。
たとえば病院やスーパーの近くにある、道路標識によって駐車禁止規制がおこなわれている場所でも、この標章を掲出しておけば、道路上での駐車が可能となります。

つまり駐車禁止除外指定車標章は、歩行困難な人が病院への通院や日常の買い物などをおこなうにあたり、移動時の身体的な負担を軽減するためのものといえます。
このたび書類送検された男性は今年4月~5月、パソコンで生成AIを使って偽物の標章を作成し、6月に大阪市北区の道路上で自家用車のダッシュボードに掲出した疑いが持たれています。
この事案は、現場の近隣住民から駐車違反の通報が寄せられ、警察官がクルマに掲出されていた標章を確認したことで発覚しました。
標章には実在する登録番号が記載されていたものの、標章の発行日や有効期限などが登録されたデータと一致しなかったほか、警察が登録された番号の持ち主に連絡したところ、「そんなところに駐車していない」と話したため、偽物であることが判明しました。
その後、警察が現場で張り込みをおこない、クルマに戻ってきた男性に事情を聞いたところ、標章の偽造を認めたということです。
男性は標章を偽造した動機について、「小遣いを無駄にしたくなかった。駐車料金を浮かしたかった」などと話しています。
大阪府警によると、生成AIを使って駐車禁止除外指定車標章を偽造した事件の検挙は府内で初めてということで、書類送検時、検察に起訴を求める「厳重処分」の意見を付けました。
また、男性が偽造した標章については、一見しただけでは本物と見分けがつかないほど精巧なものだったということです。
この事件に対してはインターネット上で「都内に住んでいるが、この標章が本当に正しく利用されているのか疑問に思う駐車がほとんど。重点的に取り締まったらかなりの数の不正利用や、偽造が発覚するのではないかと思う」「こういう偽造があると、本当に必要な人に迷惑がかかる」といった声が寄せられています。
加えて、「これに着想を得て、いろいろAIを使って試す人が出るかもね」「この手の標章は偽造が簡単にできるので、用紙とかを特別なものにしないとダメ」「偽造できないように、お札のようなホログラムでも入れてみては」など、標章の偽造防止対策を求める意見も聞かれました。
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今年7月には、足に障害のある父親に対して交付された標章を自宅のプリンターでカラーコピーし、クルマを路上駐車する際に不正利用していたとして、東京都練馬区に住む41歳の会社員の男が偽造有印公文書行使と偽計業務妨害の疑いで逮捕される事案も発生しています。
真に標章を必要とする人が安心して制度を利用できるよう、今後は積極的な取り締まりに加え、標章の偽造防止対策の強化が求められるといえるでしょう。
Writer: 元警察官はる
2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

















