渋いデザインとハイパワーが似合う ちょいワルオヤジに乗ってほしい国産セダン5選
反骨精神あふれるセダン2車種
●トヨタ「マークX」
トヨタのミドルクラス・セダンといえば「カムリ」がありますが、ここはあえて「マークX」を選びました。フロントにエンジンを搭載し、リアを駆動する、いまや数少なくなったFRのスポーツセダンだからです。
しかもハイブリッドはラインナップせず、エンジンは3.5リッターV6と2.5リッターV6のみでダウンサイジングも行なわず、世の中の潮流に逆らう「反骨精神」が垣間見られます。これは重要な「ちょいワル」ポイントです。
3.5リッターエンジンは318PSを誇り、ターボを使わない自然吸気ならではの気持ちのよい走りが期待できます。
また「マークX」にはスポーティなモデルである「GR SPORT」があります。これはエクステリアとインテリアに手が加えられただけではなく、シャシの補強やブレーキの強化、サスペンションがチューニングされ、見た目だけではなく、走りの質もアップしています。
●マツダ「アテンザ」
伸びやかかつ流麗なデザインで「オトナの色気」すら感じられる「アテンザ」は、横から見ると、とくに美しさが際立ちます。
「アテンザ」ちょいワルの5車種か…、という疑問も聞こえてきそうですが、マツダ以外のメーカーにはない、セダンで唯一無二のクリーンディーゼルエンジンが選べます。2.2リッター直4のディーゼルターボエンジンは最高出力190PSと他の車種に比べ控えめながら、ディーゼルならではの大トルクで、力強い走りを獲得しています。
さらに「アテンザ」はディーゼルエンジン搭載車のみですが、6速MTをラインナップしています。このクラスのセダンでは、やはり唯一無二の存在です。
ほかと同じでは嫌、という「ちょいワルオヤジ」にはピッタリのモデルではないでしょうか。
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昔はファミリーカーといえばセダンでしたが、いまでは子育てが終わったオトナのためのクルマというポジションに変化しています。そう考えるとセダンは、もっと落ち着いたモデルとなっていても不思議ではありません。ところが、今回紹介した5車種は、どれもハイパワーであり、際立った個性もあります。
クルマのニーズは時代によって代わりますが、おそらく日本では今後もセダンが脚光を浴びることは難しいでしょう。それでも、セダンに対するニーズはなくならないはずです。メーカーにとっては販売台数的に苦しいところですが、もっと新たなセダンが登場することに期待したいところです。
【了】