「ズルい!」「こっちが先に並んだのに…」“合流地点の先”で本線に入る「ファスナー合流」に賛否両論! でも「絶対に入れてやらない」的な“感情論”は間違いだった!? クルマの合流は「先端まで行く」が常識に!

高速道路やバイパスなどの合流地点において、加速車線の先端まで進んで本線に入る「ファスナー合流」。並んでいるドライバーの中には「ズルをして横入りされた…」と感じる人もいるかもしれませんが、この合流こそが「大正解のルール」なのです。

クルマの合流は「先端まで行く」が最新の常識!

 高速道路やバイパスなどの合流地点において、本線が渋滞している際に、加速車線の途中ではなく「一番先端(終点)」まで進んでから1台ずつ交互に本線へ入る手法があります。

 これは洋服のチャックが綺麗に噛み合わさる様子に似ていることから、「ファスナー合流」または「ジッパー合流」と呼ばれています。

 ドライバーの心情としては、渋滞の列を横目に加速車線をスイスイと先頭まで進んでいくクルマを見ると、「自分たちは真面目に並んでいるのに、ズルをして横入りされた」と感じてしまうかもしれません。

 また、合流する側にとっても「一番前まで行くと図々しいと思われそうだから、申し訳なくて手前で入ってしまおう…」という心理が働きがちです。

 しかし、実はこの「先端まで行ってから合流する」という方法こそが、道路を管理するNEXCO各社をはじめ、警察や日本自動車工業会(自工会)もこぞって推奨している「大正解のルール」なのです。

クルマの合流は「先端まで行く」が最新の常識!(画像はイメージです/PIXTA)
クルマの合流は「先端まで行く」が最新の常識!(画像はイメージです/PIXTA)

 なぜ手前で合流してはいけないのでしょうか。

 もし各車が加速車線のあちこちのタイミングでバラバラに本線へ入ろうとすると、本線を走るクルマはその都度ブレーキを踏んで道を譲らなければなりません。

 後続車にも減速の連鎖が波及し、結果として本線の渋滞をさらに悪化させてしまいます。

 一方で、すべてのクルマが加速車線の終点という「1つのポイント」だけで交互に合流すれば、本線側のクルマが減速する回数は最小限に抑えられます。

 実際、過去にNEXCO中日本が行った社会実験では、ファスナー合流を徹底するよう看板などで呼びかけた結果、交通量は変わらないまま渋滞による時間の損失が約3割も短縮されたという劇的な効果が実証されています。

 インターネット上のSNSや掲示板では、この合流方法を巡って日々様々な意見が飛び交っており、「みんながルール通りに先端で合流すれば流れがスムーズになるのに!」「手前で無理やり鼻先を突っ込んでくるクルマのほうがよっぽど迷惑だ」と、合理性を支持する声が多く見受けられます。

 その一方で、今なお「どうしても先頭まで行くクルマを見るとイライラする」「意地でも前に入れてやりたくない!」「私の地元だと手前で譲り合うのがマナーという謎の暗黙の了解がある」といった、感情的な反発や地域ごとの意識の差を指摘するコメントも根強く残っており、ドライバー全員への完全な周知にはまだ課題がある状況です。

 渋滞時の合流地点において、加速車線を最後まで使い切ることは決して「マナー違反」でも「ズルい行為」でもありません。

 むしろ、無用な渋滞を減らし、追突などの交通事故を防ぐ、最も思いやりのある運転操作といえます。

 周囲の目を気にして手前で合流したくなる気持ちをグッとこらえ、堂々と先端まで進んで1台ずつ美しく合流する姿勢が大切です。

 一人ひとりのドライバーがこの正しい知識を共有し、実践していくことが、誰もが快適に走れる交通環境を作るための鍵となります。

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