オールシーズンタイヤって雨の日は大丈夫!? 台風でリアル体感! 「水スイッチ」の実力とは
愛車のタイヤをダンロップのオールシーズンタイヤ「シンクロウェザー」に交換してから約1か月。春先の装着から季節が進み、関東地方を通過した台風による大雨やウエット走行を経験しました。天候変化に対応する技術の仕組みや、1か月走行した近況を解説します。
ダンロップ「シンクロウェザー」装着約1か月 台風の大雨走行で分かった変化とは
クルマを所有していると定期的に訪れるタイヤ交換の検討。筆者は愛車の夏タイヤが寿命を迎えた機に、ダンロップ「シンクロウェザー」へと履き替えました。
前回の装着直後レポートから約1か月、台風による大雨や水たまり、ウエット路面での高速巡航などを経験。改めて製品の特徴や経緯を振り返りつつ、走行フィーリングの変化を紹介します。

愛車のタイヤをダンロップの次世代オールシーズンタイヤ「シンクロウェザー」に履き替えてから、約1か月が経ちました。
本題となる大雨での走行フィーリングをお伝えする前に、まずは「なぜ春先というタイミングでオールシーズンタイヤを選んだのか」、その経緯から振り返ります。
筆者が暮らす東京都内は、雪が降っても年に1、2回程度で、道路にうっすらと積もるかどうかのレベルがほとんどです。
また、集合住宅に居住しているため、夏タイヤと冬タイヤの2セットを用意し、使わない方を保管しておくスペースの確保が難しいという悩みを抱えていました。
検討のきっかけは、2026年正月に埼玉県へ帰省した際、急な降雪予報によりノーマルタイヤでの走行リスクを避けるためホテルに1泊した経験です。この実体験から全天候型タイヤの必要性を感じていたなか、同年4月下旬の定期点検でディーラーから溝の摩耗による交換を勧められたことが決定打となりました。
愛車のレクサス「NX450h+」(タイヤサイズ235/50R20)は、プラグインハイブリッド車(PHEV)のため車重が重い特性があります。これまで装着していたSUV用スポーティタイヤは高速域での安定感に優れていた半面、路面の凹凸による衝撃をダイレクトに伝える傾向がありました。
過去に他社製のオールシーズンタイヤを使用した際は、走行音や突き上げ感が目立ち、日常の快適性を我慢する印象を持っていたため懸念もありました。それでも今回シンクロウェザーを選んだのは、冬の北海道における雪上取材会で、過酷な凍結路面や雪道を走り切る性能を自ら体感していたことが理由です。
こうした経緯で愛車に迎えたシンクロウェザーですが、ここに搭載されている中核技術が「アクティブトレッド」です。これは外部環境である水や温度の変化に反応し、ゴム自らが性質をスイッチを切り替えるように自動変化させる新技術となっています。
通常、タイヤのゴムは水に濡れても硬さは変わりませんが、この製品は「水スイッチ」が機能することで、水に触れたときだけゴム内のポリマー結合がほどけて柔らかくなります。これによりタイヤの最表面が路面の凹凸に密着してグリップ力を発揮し、水がなくなって乾燥すると再び結合してドライ路面用の剛性感に戻る仕組みです。
また、低温時にゴムが硬化してグリップを失う夏タイヤの弱点に対し、「温度スイッチ」が働くことで氷点下に近い環境でもゴムがしなやかさを保ちます。トレッドパターンも専用設計されており、V字に近い溝と周方向溝が高い排水性と排雪性を確保しつつ、最適配置された細かな溝(サイプ)が氷上を引っ掻くエッジ効果を発揮します。
同時にショルダー部の剛性を保つことでドライ路面のハンドリングを安定させ、さらにはパターンの工夫でオールシーズンタイヤの弱点だった走行音の低減も実現しました。サイドウォールには「スノーフレークマーク」と「アイスグリップシンボル」が刻印され、高速道路の冬用タイヤ規制時もそのまま走行が可能です。
客観的なテスト等のインプレッションにおいても、雨天時のコーナーや制動時に制動距離が大きく伸びることなく、サマータイヤと同様の感覚で運転できる点が評価されています。

こうして5月末にダンロップの販売店「タイヤセレクト」にて交換作業を終えてから、約1か月が経ちました。
6月上旬には台風6号が関東地方をかすめていく天候となり、まとまった雨量のなかを走る機会が訪れます。道路状況によっては深い水たまりが発生し、雨が降り注ぐ高速道路でのウエット走行も経験しました。
走り始めの段階では新品タイヤの慣らしが完全に終わっていなかったこともあり「大丈夫かな」と少し心配していましたが、実際に走ってみると、水たまりに入った際も車体が安定を失うことはありませんでした。
特に深い水たまりへの進入時や、そこでの強めのブレーキングを試した場面でも、タイヤが路面をしっかりと捉えて確実に減速でき、不安要素は見られません。まさに水に触れたときだけゴムが柔らかくなる「水スイッチ」が機能し、ウエット路面にグリップする特性が存分に発揮された形です。通常の夏タイヤを履いていた頃よりも、雨の日のドライブに対する不安は明確に減りました。
また、1か月ほど走行して距離を重ねたことで、タイヤの慣らしが徐々に進んできた変化も感じます。交換直後は、ハンドルを切り始めた初動でわずかにぐにゃりとするフィーリングがあり違和感を覚えていましたが、ゴムが馴染んできた影響か、いまではまったく気にならなくなりました。
ドライ路面でもしっかりとした走りになってきた印象を受けます。段差などを乗り越えた際の路面入力がマイルドである点は装着当時から変わらず、オールシーズンタイヤでありながら「これ、夏タイヤだっけ?」と思ってしまうほど自然に使えています。
以前に抱いていた「全天候性能のために普段の快適性を犠牲にする」という先入観は、この1か月の日常走行できれいに払拭されました。重量のあるプラグインハイブリッド車の重さをタイヤの程よいクッション性がうまくいなしており、モーター走行時の滑らかな転がりとも相性は良好です。
今後はドライ路面での高速巡航におけるさらなる安定性や、時間の経過に伴うロードノイズの変化、そして本領発揮となる冬場の雪道や凍結路面での実力を引き続き検証していきます。
Writer: くるまのニュース編集部
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