ズルい? ズルくない? 渋滞先端で入る「ファスナー合流」 「絶対に入れたくない!」の声もあるが…実は「全くズルくないです!」 自工会も推奨する“正しい本線流入の仕方”とは
日本自動車工業会(自工会)は、公式SNSで「ファスナー合流」を呼びかけています。一体どのような合流方法なのでしょうか。
渋滞しているからこそ「ファスナー合流」を
日本自動車工業会(自工会)は2026年4月28日、公式SNSを更新。ゴールデンウイークにクルマで外出する人に対し、合流地点における「ファスナー合流」の実施を呼びかけました。
一体どのようなものなのでしょうか。
渋滞が発生しやすい場所として知られているのが、ICやJCT、SA・PAの出口、そして側道からバイパスへつながる流入ランプの付近です。
これらの地点に共通するのは、「本線へ合流するクルマ」が集まる場所であるという点です。
互いが譲り合い、スムーズに合流できればいいのですが、運転に不慣れなドライバーや先を急ぎたいドライバーなどが増えると、淀みが発生し、渋滞の発生につながります。
ゴールデンウイークをはじめ、長期休暇になるとレジャーのドライバーが急増し、交通集中により、こうした地点でクルマが入り乱れ、大渋滞へと発展します。
そこでファスナー合流が効果を発揮します。

ファスナー合流とは、洋服のファスナーが左右から交互に噛み合うように、合流車線の終点まで進んでから本線へ1台ずつ順番に入っていく方法です。「ジッパー合流」とも呼ばれており、NEXCO各社をはじめとする高速道路会社が積極的に推奨しています。
この手法で特に重要なのが、「加速車線の終点まで使い切る」という点です。
加速車線は、本線を走行するクルマの妨げにならないよう速度を上げて合流するために設けられています。しかし実際には、加速車線の途中で合流するクルマも少なくありません。
こうした「合流位置がドライバーによってばらばら」な状態が、本線のあちこちで断続的な減速を引き起こし、結果として渋滞につながっているのです。
一方で、ファスナー合流を実践した場合、加速車線の終点付近が一時的に混雑するものの、本線への影響は最小限に抑えられます。
また、合流側のクルマが「合流するしか選択肢がない」状況になるため、本線側のドライバーから譲ってもらいやすくなるという副次的な効果もあります。
その有効性は、実験によっても裏付けられています。NEXCO中日本 名古屋支社は2019年11月、名神高速の日常的な渋滞が発生する合流地点において検証を実施しました。
加速車線の終点直前までラバーポールを設置し、半ば強制的に加速車線を使い切らせる形で実験を行ったところ、交通量が横ばいであったにもかかわらず、渋滞による損失時間が約3割減少したといいます。
こうした結果を受け、名古屋高速なども推奨を強化しています。さらに東名高速の横浜町田ICでは、加速車線をフルに活用するよう促す案内標示の整備が、改良工事によって進められました。
しかし、ファスナー合流はいまだ十分に浸透しているとは言えません。自工会を始め、NEXCO各社も連休のたびにファスナー合流の励行を呼びかけていますが、依然としてドライバーの認識不足が浮き彫りとなっています。
その証として、SNS上では「先頭まで進むクルマはズルい」「絶対に入れたくない!」という誤解に基づいた声も見られ、ドライバー間の共通認識として定着しているとは言いがたい状況です。
自工会の公式SNSでは、「お出かけの際 高速道路等で渋滞防止・軽減のため是非心掛けていただきたい」と呼びかけています。




















































