豊田会長「色々なところにスポットライトを」 日本自動車会議所が新体制と新プロジェクトを発表! 赤澤経産大臣や酒井国交省副大臣もコメント
日本自動車会議所は2026年5月25日、都内で第92回定時総会を開催しました。総会では本年度の事業計画などが承認され、続く理事会にて豊田章男氏の会長再任が決定しました。さらにマイナンバーカードを活用した行政と民間のデータ連携など、新プロジェクトの概要や今後の活動方針が示されています。
2026年5月25日、東京・江東区のトヨタアリーナ東京にて、日本自動車会議所の第92回定時総会および懇親会が行われました。
総会では2025年度の事業実績や決算のほか、2026年度の事業計画や予算案など3つの議案が審議されすべて承認。
また、理事会において豊田章男会長の再任が決定。また理事ならびに監事の改選期に当たり理事5名が退任し、新たに5氏が理事に就任しました。

総会では、理事ならびに監事の改選期に当たり理事5名が退任し、新たに日本自動車工業会会長の佐藤恒治氏、日本自動車販売協会連合会会長の高田靖久氏、全日本トラック協会会長の寺岡洋一氏、日本自動車部品工業会会長の齋藤克巳氏、当会議所の細野和美参事の5氏が理事に就任。
続く理事会において、豊田章男氏が会長に再任されるとともに、新任の副会長として佐藤氏、高田氏、寺岡氏、齋藤氏が選定されました。
日本自動車会議所は「クルマをニッポンの文化に!」という事業方針の下、モータースポーツ委員会による課題解決や税制要望活動、交通安全啓発などに取り組む方針です。
また、今年度から新たに「マイナンバーカードを活用した社会実装型プロジェクトの推進」として、以下の2つの新規プロジェクトを開始します。
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・自動車登録簡素化プロジェクト
書類や印鑑、手作業が含まれる登録手続きをデジタル化し、マイナンバーカードを起点とした行政および民間システムのデータ連携により、正確性と迅速性を高めることを目的としています。
・健康運転寿命延伸プロジェクト
職業ドライバーを中心に疾病リスクを早期発見し、行動変容を促進する仕組みを開発することで、安全運転の継続や支援につなげる内容となっています。
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◆懇親会での挨拶
総会後に開かれた懇親会では、再任された豊田章男会長をはじめ、来賓として招かれた赤澤経済産業大臣、酒井国土交通副大臣から挨拶が行われました。
豊田会長は、前日に自身のレーシングチームが設立7年目で初優勝を飾ったエピソードを紹介。トップドライバーが集まるレースにおいて、トヨタのチームであるにもかかわらず、ホンダのドライバーたちが真っ先に駆けつけて祝福してくれたことに触れ、「アスリートの世界にメーカーの壁はなく、純粋にたたえ合っている姿に嬉しい気持ちになった」と振り返りました。
また、1年前に掲げた「クルマをニッポンの文化に」という目標に対し、メーカーや業界の壁をなくしていくことの大切さを強調。さらに、日米の文化交流としてアメリカのレースを招致した際、クルマ好きのグラス米国大使とモータースポーツを軸に盛り上がった事例を挙げ、「スポーツや文化を入り口にすると、政治や経済とは少し離れて笑顔で会話ができる」と語りました。
さらに自身の役割については、製造、販売、整備、運行、ユーザー団体など、自動車に関わるあらゆる現場にスポットライトを当てる「照明さん」であるとし、「色々なところに光を当てていけば、きっとクルマが日本の文化に近づいていける」と今後の展望を述べています。
続いて、来賓として登壇した赤澤経済産業大臣は、自動車業界が日本経済を支え、産業の発展に尽力していることに感謝を述べました。
米中による自国最優先の産業政策が進む中、国内産業への影響を抑えるために官民一体で取り組む必要性を指摘し、政府としても産業政策を積極的に推進していく方針を示しました。
具体的には、資金繰り支援や生産性向上対策、レアアースや半導体などの重要物資の特定国依存を減らすための供給源多角化などを支援し、強靭なサプライチェーンの構築を求めました。
また、戦略17分野への重点投資による競争力強化や、EV・FCV・ハイブリッドなど多様な選択肢で勝ち抜く「マルチパスウェイ戦略」の推進、製造現場へのAI実装(AIトランスフォーメーション)などを日本の勝ち筋として挙げ、政府としての後押しを約束。さらに、今年度からの環境性能割の廃止に触れ、国内市場の活性化や次年度の税制改正への協力を呼びかけています。
最後に、豊田会長の「光を当てる」という言葉に応じ、「経済産業大臣として会長にお茶を出す役割(サポート役)をしっかり務めたい」とし、クルマはすでに日本やアジアの文化になっており、今後は世界の文化にしていきたいと期待を寄せました。
次に酒井 国土交通副大臣は、金子国土交通大臣の代理として出席。日頃の国土交通省への協力に謝意を示した上で、安全・安心なクルマ社会の実現と産業の発展に向けた政策を説明しました。
特に自動運転については、交通空白の解消や担い手不足の解決に不可欠な技術であり、日本のメーカーが世界をリードしていくべき分野であると強調。本年1月に「国土交通省自動運転社会実現本部」を立ち上げたことを明かし、早期の本格的な自動運転社会の実現に向けて全力を尽くす姿勢を示しています。
また、運送・物流業界におけるドライバー不足を喫緊の課題とし、適正な運賃を収受できる取引環境の整備や、DX・働き方改革による生産性向上、特定技能外国人の受け入れなどにより、担い手不足の解消に取り組む方針を述べました。
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今回の定時総会では、自動車業界全体を横断する課題解決への姿勢が改めて示されたカタチとなりました。
豊田会長の再任と新たな副会長陣の選任により、業界の垣根を越えた連携が一層強化されることが予想されます。
また、行政機関と連携した登録手続きのデジタル化や、ドライバーの健康支援など、実務面での具体的なプロジェクトも始動し、クルマを取り巻く社会環境の改善に向けた動きが本格化しています。
「クルマをニッポンの文化に」という方針のもと、製造から販売、運行、速度、ユーザーに至るまで、すべての現場を支える取り組みが今後どのように展開されていくのか注目されます。
Writer: くるまのニュース編集部
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