電源、空間、悪路走破… 災害に強くいざという時に役立つクルマはどんな車種?

ランクルやジムニーも災害に強い

 トヨタ「ランドクルーザー」や、スズキ「ジムニー」といったモデルも、災害に強い車と言えます。災害時には様々な障害物が道路に散乱し、場合によってはそういった物にぶつかる恐れがあります。そんな時、ラダーフレームやリジッド式サスペンションといった激しい悪路を走るための構造を持つオフロード4WD車であれば、こういった事態において潜在能力を遺憾なく発揮してくれるはずです。

悪路走破性が高いクルマなら、災害時に障害物が散乱した道路などでも走行することが可能(画像:スズキ ジムニー)

 ちなみにジムニーは、豪雪などの災害時に優れた走破性を発揮することが動画サイトなどでもお馴染みですが、車重が軽いため水深30㎝以上の冠水路の走行は危険性を伴います。道が冠水するような事態では、やはり重量級の車の方がいいようです。

 またディーゼル車はエンジン内に水が入ると「ウォーターハンマー現象」を起こして破裂する恐れがありますので、SUVといえども走行する場合はホイールの中心くらいまでの水深が無難でしょう。

 暴風に対して、正直なところ強い車というのは、なかなかありません。先日の台風21号の時でも、大型のトラックがいともたやすく倒れてしまいました。車庫の中でも安心できないことも実証されました。暴風の予報が出た時は、被害が少なさそうな地域に避難するのが無難そうです。ただ、強風時においても重量級の4WD車が比較的安定して走れることも知っておきたいポイントです。

 災害時には食料や水など、日頃の備えが大切と言いますが、避難生活を考慮して愛車のことを考えておくのも重要な時代になりました。昨今では、様々な車種に車中泊用マットなどが発売されているので、予備電力や予備ガソリンなどと共に、準備を考えておいた方がいいのではないでしょうか。

【了】

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Writer: 山崎友貴

自動車雑誌編集長を経て、フリーの編集者に転向。登山やクライミングなどアウトドアが専らの趣味で、アウトドア雑誌「フィールダー(笠倉出版社刊)」にて現在も連載中。昨今は車中泊にもハマっており、SUVとアウトドアの楽しさを広く伝えている。

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