「関越-東名、12分」開通は? 環八渋滞回避の秘策「東京外かく環状道路(外環)」現状は? 「陥没事故」以降の進捗は?
都心から約15キロメートルの圏域を結ぶ東京外かく環状道路(外環道)は、現在、関越道から東名高速までの区間で整備が進められています。しかし、過去の陥没事故に伴う地盤補修やシールドマシンの変状などにより工事は難航しており、開通時期は見通せない状況です。外環道の現状と直面する課題、今後の見通しについて解説します。
結局、外環の全線開通(関越-東名)はいつ? 課題は?
現在事業中である関越道(大泉ジャンクション)から東名高速(東名ジャンクション)間の約16キロメートルは、地下約40メートルの大深度地下を活用した6車線のシールドトンネルとして工事が進められています。
2026年(令和8年)3月時点の報告によると、大泉側からの北行シールドトンネルは、地盤に適した添加材の選定や排土量管理を行いながら、総延長約6970mのうち約4960mまで掘進が完了しています。地域の振動や騒音の計測、地表面の巡回監視を実施しつつ工事が続けられています。
しかし、大泉側の南行シールドトンネルにおいては、2026年1月20日にカッター部を回転させる大ギヤ付近から異音が発生しました。
その後の点検により、大ギヤに23箇所の変状が確認され、さらにファイバースコープによる点検でベアリングの約7割の範囲でも変状が認められました。このため、現在は掘進を停止して開口部を増設し、詳細点検と補修計画の検討が行われています。
なお、掘進停止中もチャンバー内圧力の適切な管理や地表面変位の継続的な計測が行われており、異常はないと報告されています。
その他の箇所では、中央ジャンクション南側のランプシールドトンネルや東名ジャンクションのAランプシールドトンネルにおいても、添加材の適切な使用や塑性流動性のモニタリングを行いながら慎重に掘進が進められています。
また、東名ジャンクションの地中拡幅工事では、施工計画に基づく準備工や内部支保工の設置が行われています。
一方で、東名側から発進した本線シールドトンネル工事については、過去に陥没や空洞が発生した地域において、事業者による家屋の買取や解体などを伴う地盤補修が2023年8月から実施されています。

◆全線開通の見通しと今後の方針
こうした複数の状況から、関越道から東名高速間の開通時期を現時点で見通すことは困難とされています。
一部区間(大泉ジャンクションから中央ジャンクション間)の先行開通についても、大泉から東名間の全線開通を目標として事業を進める方針が示されています。
工事においては安全が最優先とされており、地盤補修の確実な実施や、シールドマシンの詳細点検といった課題に対する着実な対応が求められています。
東名側から発進した本線のシールドトンネル2本の掘進工事については、地盤補修を優先して実施していくため、工事再開は見通せる状況にはありません。
今後の施工においても、沿線住民に対して施工計画や振動および騒音に関する丁寧な説明と情報提供を継続し、問い合わせに適切に対応するなど、地域の不安解消に努めながら事業が進められていく予定です。
安全確保に向けた取り組みが、一日も早い開通への基盤となります。
Writer: くるまのニュース編集部
【クルマをもっと身近にするWEB情報メディア】
知的好奇心を満たすクルマの気になる様々な情報を紹介。新車情報・試乗記・交通マナーやトラブル・道路事情まで魅力的なカーライフを発信していきます。クルマについて「知らなかったことを知る喜び」をくるまのニュースを通じて体験してください。







































