スバルが新型「ハッチバック」実車公開! 364馬力の水平対向ターボ×6速MT搭載の“速いヤツ”! 鋭く曲がれる高性能なAWD車「ハイパフォーマンスX バージョンII」の正体とは!
スバルがスーパー耐久参戦用の新型ハッチバックを公開しました。364馬力の水平対向ターボと6速MT、さらに進化したAWDシステムがもたらす異次元の走りに迫ります。
異次元の「曲がる四駆」を実現する秘策とは
パワーユニットは、先代から引き続きFA24型の2.4リッター水平対向直噴ターボエンジンを搭載。
各部の緻密なチューニングにより、最高出力364馬力、最大トルク475Nmを発生させ、市販モデルを大きく上回る性能を確保しました。
「今後このエンジンに関しては、インタークーラーや強度アップも踏まえ、より出力を狙いながら環境性能も両立し、トータルとして速いユニットにしていきたい」と、伊藤監督はさらなる展望を示しています。
駆動系には6速MTを組み合わせ、AWDシステムのセンターデフ(DCCD)における前後トルク配分を、従来の41対59から34対66というリア偏重の設定に変更。これにより、ステアリングの舵角を抑えつつ、早いタイミングでアクセルを踏み込める車両特性を実現しました。

リアデファレンシャルには、部品メーカーと共同開発した電子制御LSDを装備。スバル独自のフィードフォワード制御とメーカー側のフィードバック制御を融合させることで、「より良いシナジーを生み出し、扱いやすくかつ速い、曲がるクルマを目標に作っております」と語る通り、極めて高い旋回性能を持つAWDシステムが構築されています。
室内空間においても、レース中の操作性を高めるための工夫が随所に施されました。伊藤和広選手、山内英輝選手、井口卓人選手、花沢雅史選手ら4名のドライバーによるスイッチ操作頻度をデータ化。
使用頻度の高いボタンをステアリング周辺などの操作しやすい位置へ集約し、確実な操作環境を整えることでドライバーの安心感に繋げています。
センターのスイッチパネルには、再生カーボンを含有した樹脂材を採用しました。
あわせて、徹底した軽量化と重量配分の見直しも行われ、新型マシン専用にワイヤーハーネスを新規製作し、単体で約10kgの軽量化を達成。
さらに、従来はボンネット内に配置されていたバッテリーやヒューズボックスを助手席の足元へ移設することで、ヨー慣性の低減と前後重量配分の最適化を図っています。
使用する燃料には、エタノールを20%混合したENEOS製の低炭素燃料(E20)を引き続き採用。過酷な環境下での燃焼データ収集が継続されます。
このプロジェクトは、技術開発と並行してエンジニアの人材育成を重要な目的としています。
本井雅人チーム代表は、「スバルには専用のテストドライバーがいません。エンジニアが自ら乗り、データを取って解析するというプロセスを完結させることが強みです」と説明。この思想は「スバルドライビングアカデミー(SDA)」の成り立ちにも通じており、多様な技術部門のメンバーが車全体を俯瞰して開発に取り組む環境が提供されています。
テスト走行を終えた井口選手は、一から作り上げたことで車体がしっかりしており、空力の効果も実感できるとその仕上がりを高く評価。山内選手も、操作に対する車両の反応が早く、運転しやすい特性に仕上がっていると手応えを口にしました。
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今後はディーラーメカニックの参加も予定されており、企業全体の活動としてさらなる広がりを見せていくことでしょう。
本井代表が「このレースで得た知見や技術を車両本体の開発に生かすのは当然として、走りの楽しみを広げるパーツ開発や、スバルのパフォーマンスシーンの盛り上げに繋げていきたい」と述べる通り、モータースポーツの現場で得た経験が、次世代の市販モデルへと還元される体制が着実に強化されています。
Writer: くるまのニュース編集部
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