道路上にある「謎カメラ」の正体とは? 「速度違反じゃなくても捕まる」オービスにそっくりな監視システムの意外な役割って? 「Nシステム」が隠す“犯罪捜査のヒミツ”を解説!
高速道路や幹線道路を走っていると、上部にカメラのような装置が設置されているのを見かけることがあります。多くのドライバーは速度違反を取り締まるオービスだと思いがちですが、実は別の目的で設置されているケースも少なくありません。その代表が「Nシステム」です。見た目が似ているこの装置は何のために使われているのでしょうか。
オービスとそっくり? 道路上にある「謎カメラ」の正体
春の訪れを感じる3月下旬。2026年は3月20日から22日までが3連休となり、クルマで遠出を予定している人も多いのではないでしょうか。
高速道路や幹線道路を利用して移動する機会が増えるこの時期、運転中に道路の上に設置されたカメラのような装置を見かけることがあります。
こうした機械を見ると「オービスではないか」と思い、思わず速度を落とすドライバーもいるかもしれません。
しかし、道路上に設置されているカメラ型の装置はすべてが速度違反の取り締まりを行うものではなく、見た目が似ていてもまったく異なる役割を持つ機器も存在します。その代表的なものが「Nシステム」です。
一見すると似たような装置に見えるため混同されがちですが、Nシステムとオービスは役割が大きく異なります。

まずNシステムとは「自動車ナンバー自動読取システム」のことで、通過する車両のナンバープレートを自動的に読み取る装置です。
カメラによって撮影されたナンバーは警察のデータベースと照合され、盗難車や犯罪に使用された車両など、すでに手配されている車両がないかを確認するために利用されます。
つまり、交通違反を取り締まるための装置ではなく、犯罪捜査や防犯を目的としたシステムなのです。
この装置の名称に含まれる「N」は「Number(ナンバー)」の頭文字に由来しています。
文字通り車の番号を読み取ることに特化した仕組みで、車両の動きを把握することで犯罪の早期発見や犯人の追跡に役立てられています。
また、事件捜査だけでなく行方不明者の捜索などに活用されることもあり、社会の安全を支えるインフラの一つとなっています。
設置台数については、2015年の国会資料によると警察庁が1511式、都道府県警察が179式を保有しており、全国合計で1690式が運用されています。
単純に計算すると、1都道府県あたり平均約36式が設置されていることになります。具体的な設置場所は公表されていませんが、交通量の多い幹線道路や県境付近、空港周辺など、クルマの移動が多い場所に設置されるケースが多いとされています。
一方で、ドライバーがよく耳にするオービスは正式には「速度違反自動取締装置」と呼ばれています。
こちらはNシステムとは違い、制限速度を大きく超えた車両を検知すると、自動的に車両とナンバー、さらには運転している人物を撮影して記録する装置です。
撮影されたデータは違反の証拠として利用され、後日、違反者に通知が届く仕組みになっています。
特に高速道路や交通事故が多発する国道などでは、固定式オービスが設置されていることがあります。
死亡事故や重大事故の発生を抑えるため、速度超過が問題になりやすい区間を中心に設置されているのが特徴です。速度違反の抑止効果を高めることが目的であり、安全運転を促す役割も担っています。
見た目が似ているため区別が難しいと思われがちですが、実際にはいくつかの違いがあります。
例えば、固定式オービスはNシステムよりも本体が大きく、ストロボなどの発光装置が備えられていることが多いです。
そのため複数の機械がセットになって設置されているケースもあります。これに対してNシステムは赤外線カメラを使ってナンバーを読み取るため、発光装置は付いていません。
さらに大きな違いとして、オービスが設置されている道路では事前に警告の看板が設置されている点が挙げられます。
通常、数キロ手前から「自動速度取締機設置路線」などの表示があり、ドライバーに対して速度に注意するよう知らせています。
これはドライバーのプライバシーへの配慮として設けられている仕組みです。反対に、Nシステムにはこのような予告看板はありません。
そのため、カメラのような装置があるにもかかわらず警告看板が見当たらない場合は、Nシステムである可能性が高いといわれています。
また、オービスは速度違反を検知すると赤や白の光を発して撮影しますが、Nシステムは赤外線を使用するため肉眼では光っている様子が見えません。
ただし、赤外線はドライブレコーダーなどのカメラには映ることがあり、録画映像の中で光のように見える場合があります。
※ ※ ※
道路上に設置されたカメラ型の装置を見ると、思わず速度を落としてしまう人もいるかもしれません。
しかし、装置の種類によっては速度違反の取り締まりとは無関係な場合もあります。急ブレーキをかけると後続車との距離が縮まり、追突事故の原因になることもあります。
こうしたリスクを避けるためにも、日頃から法定速度を守り、落ち着いた運転を心がけることが大切です。
Writer: くるまのニュース編集部
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