レクサスの「FRスポーツセダン」5年ぶりの大幅改良! 斬新「スッキリ顔」×全長4.7m級「“ちょうどイイ”サイズ」は維持! 新型「IS」マイチェンでどう変わった?
レクサスはFRスポーツセダン「IS」をマイナーチェンジしました。内外装に加えて走りについても見直されるなど、単なる年次改良の域を超えたビッグマイナーチェンジといえる内容です。
走りの熟成と内装刷新で魅力アップ
2026年1月8日、レクサスは「IS」の新型モデルを発売しました。
現行型のISは2013年に登場し、すでにデビューから13年が経過しています。もちろんISはこれまでも、度重なるマイナーチェンジを重ねながら、常に進化を続けきました。
しかし今回実施されたアップデートは、5年ぶりとなる内外装の大幅改良に加えて、走りについても見直されるなど、単なる年次改良の域を超えたビッグマイナーチェンジといえる内容となっています。
なかでも注目すべきは、「走りの質感向上」を狙ったシャシまわりの進化です。
電動パワーステアリングシステム(EPS)はラック平行式へと変更され、ラックギヤにはバリアブルギヤを採用。制御も見直されたことで、操舵初期の応答性や操舵フィールがより進化し、ハンドルを切ったぶんだけノーズが素直に向きを変える「FRセダンらしい一体感」がさらに磨かれました。
足まわりでは、リニアソレノイド式AVS(電子制御式ダンパー)のセッティングも変更されました。
路面からの細かな入力をしなやかに受け止めながら、高速走行時にはボディの揺れを抑えるチューニングとなっています。
鋭いスポーツ性を前面に押し出すのではなく、長距離でも疲れにくい安定した走りを重視した味付けは、大人のスポーツセダンらしい方向性といえるでしょう。

エクステリアでは、フロントフェイスの造形が見直され、よりワイドで低く構えた印象へと進化しました。
鋭いLEDヘッドライトと相まって、スポーツセダンらしい精悍なスタイルを強調しています。
新デザインの19インチ軽量アルミホイールや空力性能を高めた新形状リヤスポイラーも採用されたほか、メーカーオプションとしてLEXUSロゴ入りのレッドブレーキキャリパーも用意されています。
ボディサイズは、全長4720mm×全幅1840mm×全高1435mm。全長が10mm伸びた以外はマイナーチェンジ前と変わらず、これまで通りのコンパクトさを保っています。
インテリアでは、12.3インチのフル液晶メーターと12.3インチタッチパネルディスプレイの採用が大きなトピックです。
インストルメントパネルやセンターコンソール、メーター、フロントドアトリムの意匠も刷新され、インフォテインメント環境は大幅に進化するなど、従来モデルで指摘されることのあった装備の古さは改善され、最新のレクサス車と同等の水準へ引き上げられています。
加えて、スポーティグレード「F SPORT」には、新しい内装色「PROMINENCE(プロミネンス)」も設定され、スポーティな雰囲気がさらに強まりました。
安全面では、先進運転支援機能「Lexus Safety System+」の機能が拡充され、予防安全性能が向上したほか、渋滞時の運転支援を可能とするアドバンスドドライブも搭載されました。
パワーユニットについては、これまでラインナップされていた純ガソリンエンジン車がすべて廃止され、2.5リッター直列4気筒エンジン+モーターのハイブリッド車「IS300h」のみの設定となっています。
価格(消費税込み)は「IS300h」が580万円、「IS300h バージョンL」が610万円、「IS300h F SPORT」が635万円です。
全長約4.7mのスポーツセダンとしては決して安価ではありませんが、FRレイアウトや燃費とパフォーマンスを両立したハイブリッドシステム、上質な内外装、そして今回のシャシー改良を考えると、プレミアムスポーツセダンとして一定の説得力を持つ価格設定といえるでしょう。
なお、今回の改良にあわせて、特別仕様車「F SPORT Mode Black V」も設定されました。
価格は675万円で、ブラック基調のBBS鍛造アルミホイールやLEXUSロゴ入りレッドブレーキキャリパー(メーカーオプション)、ウルトラスエードを用いたシート表皮などを採用し、スポーティさと上質感を強めた仕様となっています。
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現在の国内市場では、コンパクトカーやSUVが主流です。着座位置が高く積載性にも優れるSUVは日常の使い勝手に優れ、多くのユーザーから支持を集めています。
レクサスISのような、ドライバー自身がクルマを操る楽しさを味わえるスポーツセダンの存在感は、年々小さくなりつつありますが、これまでセダンを乗り継いできた40代から60代のドライバーにとって、クルマを操る感覚を存分に味わえるスポーツセダンは、いまなお特別な存在です。
そうしたなかで、FRレイアウトを守り続けるレクサス ISは、数少ない選択肢として大きな期待を集める1台といえるでしょう。
走る楽しさを大切にしながら進化を重ねてきたレクサスIS。今回の改良では、内外装の刷新に加え、シャシー制御の見直しや安全装備のアップデートまで、丁寧に見直されました。
SUVが主流となった時代にあえてスポーツセダンを選ぶ……クルマ本来の走りを楽しみたいドライバーにとって、少し贅沢で、しかし納得感のある選択といえるかもしれませんね。
Writer: 吉川 賢一
日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど




























































