新車購入や軽油が「4月から安くなる」はずが… クルマ税金廃止に“黄信号”? 予算日程が壁か

高市首相の衆院選圧勝により、2026年度予算案の審議日程が逼迫している。焦点は4月1日に予定される「環境性能割」と「軽油引取税の暫定税率」の廃止だ。もし年度内に予算が成立しなければ、期待された「クルマの減税」スタートが遅れる恐れがあり、新車購入や軽油価格への影響が懸念されている。

「軽油引取税」の暫定税率廃止はどうなるの?

 もうひとつは、「軽油引取税」の暫定税率廃止について。

 2024年から2025年にかけて、ネットやテレビのニュースで度々登場した暫定税率。

 そもそも、1970年代に道路財源として燃料課税に暫定的に適用された税金で、民主党政権で廃止されたものの「当分の間(とうぶんのかん)税率」という名目で、実質的に旧暫定税率として課税され続けたものです。

 また、燃料課税での暫定税率(旧暫定税率)はガソリン(揮発油税と地方揮発油税)と軽油(軽油引取税)のそれぞれに適用されてきましたが、一般的には「ガソリンの暫定税率」という表現で報道されることが多いと思います。

 自民党と当時与党だった公明党、そして国民民主党の幹事長会談でガソリン暫定税率廃止で2024年12月に基本合意しました。

 ところが、その後は話が前に進まず、野党6党が改めて8月1日に「ガソリン暫定税率廃止法案(正式名称:租税特別措置法及び東日本大震災の被害者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案)を衆議院に提出するに至りました。

 それが、参議院選挙を経て、同法案の原案と修正案が11月28日に参議院本会議で可決され成立しています。

 これにより、ガソリンの暫定税率は2025年12月31日で廃止済みですが、軽油については地方自治体における行政対応などを考慮して2026年4月1日の廃止としました。

ガソリン・軽油の暫定税率廃止に向けた補助金の段階的拡充について(2025年11月資源エネルギー庁燃料流通政策室の資料より)
ガソリン・軽油の暫定税率廃止に向けた補助金の段階的拡充について(2025年11月資源エネルギー庁燃料流通政策室の資料より)

 また、ガソリンと軽油それぞれの暫定税率分(ガソリン:25.1円、軽油:17.1円)に対して、国は石油元売りに対して2025年中に補助金を段階的に導入しています。

 そのため、ユーザーはすでにガソリンスタンドでのガソリン価格と軽油価格は一時期に比べると確実に下がったと感じていると思います。

 こうした中、仮に2026年度予算案が今年度内に成立しないと、軽油引取税の暫定税率分である17.1円分を前提とした軽油価格の上昇が起こる可能性があります。

 それに国はどう対応するのか。

 ディーゼル乗用車を使うユーザーはもとより、トラック、バス、船舶などディーゼル商用車を使う事業者にとっては物価高の中、軽油価格の再びの上昇は経営上の課題になり兼ねません。

 2026年度予算案の年度内成立は「クルマの税金」のためだけではなく、高市政権が掲げる「責任ある積極財政」を進め、安心で安定した国民生活を実現するために必要です。

 今後、与野党の協議が円滑に進むことを期待したいと思います。

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Writer: 桃田健史

ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。

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