約350万円! 全長4m未満の新型「“ちいさな”SUV」まもなく登場! 13年ぶり全面刷新でカクカクな「旧車デザイン」に!“1.2リッター「ターボ」のフィアット「グランデパンダ」の実力を伊国で確かめた
フィアットのコンパクトカーとして長年愛されてきた「パンダ」に、4世代目となる新型「グランデ パンダ」が登場しました。今回はフィアットの地元・イタリアのトリノで新型グランデ パンダを南陽一浩氏が試乗しました。
フィアット復活のカギを握る一台になりそう
意外と、かわいい系というより、小生意気っぽいデザインじゃないでしょうか。ストレートにかわいいより、むしろ真面目にやっているのに黄色い声をかけられて、面倒くさそうにしているところが、本物のパンダっぽいのでしょう。
そこを理詰めで狙いながらも、初代ファンにも令和の視線でもエモーショナルな存在と映りますから、フィアット「グランデ パンダ(Grande Panda)」は相当に巧みなデザインでまとめられたといえるでしょう。
今回、フィアットの地元にして北イタリアで20年前の冬季五輪開催都市、トリノを拠点に試乗したのは、EV(電気自動車)モデルの最上級グレードである「グランデ パンダ ラ・プリマ」と、マイルドハイブリッド(MHEV)モデルの「グランデ パンダ イコン」です。
欧州発表値なので参考値ながら、全長はギリギリ4mに収まる3999mm、全幅は1763mmと、かなりコンパクト。でもルーフレール込みの全高はEVが1615mm、MHEVが1629mmと、かなり背は高いです。
立体駐車場ユーザーには残念かもしれませんが、パンダといってもグランデでして、初代から数えて4世代目にあたり、13年ぶりのフルモデルチェンジを受けたこちらは、従来のAセグコンパクトというより、BセグのSUVクロスオーバーという立ち位置なのです。
EVもMHEVも前輪駆動ですが、コンセプト段階とはいえ「グランデ パンダ4×4マニフェスト」という、おそらくは後車軸側がモーター駆動であろう4WDも登場する可能性大なので、いっそ車高が高いのならそちらにも期待したくなります。

まずエクステリアから観察していきます。フロントグリルやヘッドライト周りは、ヒョンデやダチアなどでも見られるピクセルデザイン。流行りの真一文字LEDは確かに‘パンダ’のキャラではないですし、格子状のピクセルから内側に向かって徐々にスクエアが細くなっていく‘パラメトリック’状の処理は、ここ数世代のステランティス系ブランドが得意とするところでもあります。
フェンダーもけっこう張り出していますが、丸みをもたせたというより、うっすらと折ったエッジラインで膨らませ、曲線よりはパキパキした直線的な処理。PANDAの5文字が、フロントドアに3文字、リアドアに2文字というほど、プレスで大書きされているのも大胆にして斬新なディティール。
またリアウインドウの後端側、クォーターウィンドウに見せながら正方形プラスチックの加飾パネルが嵌め込まれているのですが、これが光の向きによってFIATまたは斜めライン・ロゴを浮き上がらせたり伏せたり、騙し絵ロゴになっているところがお洒落。
ついでにいえば、前後フェンダーのてっぺんにも入れられた斜めラインの彫りが、1980年代のフィアットグリルからのリテイクと見え、オールドファンも歓喜のディティールです。
この斜めラインの彫りはリアビューでも見られ、ウレタンバンパーの左側、つまり片側だけ使いがまたお洒落ポイント。リアハッチゲートのインサートにもPANDAの穴無し・輪郭ロゴが入っていて、全体にもう、すごいサービス旺盛なプラスチック使いといって間違いありません。同じ面でFIATロゴはプレスでキッチリと、こちらも左側寄せで、先述のPANDAロゴと斜めライン彫りのバランス感が素晴らしいです。
装飾的な要素は前後バンパー下のスキッドプレートぐらい。カクカクしたデザインの車は近頃多いですが、イカつくないし、それが美といえるレベルにまで仕上がっている例は珍しいです。
プラットフォームにはステランティス・グループの「スマートプラットフォーム」を採用。MHEVの1.2リッター直列3気筒ターボエンジン+48Vシステムという構成、2540mmのホイールベースはシトロエン「C3」やプジョー「208」と同じです。



































