ヤマハ本気の「“2人乗り”スポーツカー」は超軽量「750kg」ボディに“後輪駆動”採用した「ガチ仕様」! オトナを魅了する“バイクの魅力”盛り込んだ「斬新スポーツライドコンセプト」がスゴイ!
ヤマハのファンの間では、「もしヤマハが本気でスポーツカーを創ったら、どんな刺激的なモデルになるのだろうか」という話題が上がりますが、実際に同社がそのようなテーマを掲げて開発した、一台のスポーツカーが存在しました。一体どのようなモデルなのでしょうか。
ヤマハ本気の「“2人乗り”スポーツカー」は超軽量「750kg」ボディに“後輪駆動”採用した「ガチ仕様」!
世界的な二輪車メーカーであるヤマハ発動機(以下、ヤマハ)。
熱烈なファンの間では、「もしヤマハが本気でスポーツカーを創ったら、どんな刺激的なモデルになるのだろうか」という話題が頻繁に上がりますが、実際に同社がそのようなテーマを掲げて開発した、一台のスポーツカーが存在します。

それこそが、2015年の「第44回 東京モーターショー」で世界初公開され、その美しさとスペックで会場を沸かせた「スポーツライドコンセプト(以下、スポーツライド)」です。
このクルマは、2013年に発表されたシティコミューター「MOTIV(モティフ)」に続く、ヤマハの四輪参入プロジェクト第2弾として登場しました。
開発には、マクラーレンF1などの設計で知られる天才デザイナー、ゴードン・マレー氏が率いるデザイン社が協力。
彼が提唱する革新的な車体構造「iStream(アイストリーム)」を採用したことが最大の特徴です。
iStreamとは、鋼管フレームにカーボンファイバー複合パネル(ハニカム構造を挟んだもの)を接着して基本骨格を形成する技術で、F1マシンのような高剛性と軽量化を両立します。
この恩恵により、スポーツライドは全長3900mm×全幅1720mm×全高1170mmというコンパクトなボディに、わずか750kgの車両重量という、当時の軽自動車並みかそれ以下の軽さを実現しました。
駆動方式は後輪駆動(RWD)となっており、エンジン位置は“運転席の後方”とされましたが、「MR」か「RR」なのかは明確にされていません。
そしてデザインには、ヤマハ独自の哲学「エレメンタリズム」が貫かれています。
独立したパーツが機能美を持ちながら全体として調和するという考え方で、外観はオートバイのタンクとカウルが融合したような一体感のあるシルエットを形成。
ヤマハの誇るスーパースポーツバイク「YZF-R1」を彷彿とさせるLEDヘッドライトや、センターアップレイアウトのマフラーなど、随所に“ヤマハらしさ”が散りばめられていました。
インテリアも秀逸です。軽量高剛性なフレーム構造を活かし、人が触れる部分には上質なレザーを配置。
さらに、シート後方のトップケースには、ヤマハの楽器部門が手掛けた「カーリーメイプル」のウッドパネルを採用し、ギターのサンバースト塗装を施すなど、工芸品のような遊び心が込められていました。
その完成度の高さから、スポーツライドは「日本カーデザイン大賞」のコンセプトカー部門賞を受賞し、市販化への期待は最高潮に達しました。
しかし、その夢は叶いませんでした。
2018年、当時の日高祥博社長が中期経営計画の発表会で「四輪車事業への参入を凍結する」と宣言したのです。
理由は大きく二つ。
一つは「量産技術の壁」です。iStream構造は少量生産には向いていても、品質を安定させながら大量生産するには技術的なハードルが高すぎました。
もう一つは「採算性」です。競争の激しいスポーツカー市場において、莫大な投資を回収するだけの利益を見込むことは極めて困難という経営判断が下されたのです。
こうしてヤマハの四輪スポーツカーは幻となりましたが、その技術は無駄にはなっていません。
iStreamの技術はその後も進化を続け、ゴードン・マレー・オートモーティブが開発したスーパーカー「T.50」や「T.33」の礎となっています。
このように、二輪メーカーのヤマハが本気で挑んだ750kgのライトウェイトスポーツカー。
その情熱と美しい姿は、今も多くのクルマ好きの記憶に刻まれています。
Writer: くるまのニュース編集部
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