まさかの「パトカー盗難事件」発生! 油断して「施錠せず」事故処理中に盗まれる 「うっかり」の大事件にネットでは同情も どんな事件だったのか

2025年12月、三重県で事故処理に当たっていたパトカーが盗まれる事案が発生しました。この事案に関し、三重県警はパトカーの施錠を怠った警察官らを処分したと発表。インターネット上では「まさか盗む奴がいるとは思わない」「いちいちロックするのは大変」などの声が上がっています。

パトカー盗難で警察官処分! 現場の実情は?

 三重県警は2025年12月、鈴鹿市で事故処理に当たっていたパトカー(ワンボックスタイプの事故捜査車両)が盗まれた事案について、パトカーの施錠を怠ったとして警察官らを処分したと発表しました。

 この事案は昨年12月2日、鈴鹿市内にある商業施設の駐車場で警察官が事故処理に当たっていた間に、伊賀市在住の44歳の男が勝手にパトカーに乗り込み運転したものです。

 警察による追跡の末、盗まれたパトカーは現場から約1km離れた国道の交差点で停止し、警察官がパトカーに乗っていた男を窃盗の疑いで現行犯逮捕しました。

 逮捕された男の呼気からは基準値を超えるアルコールが検出され、男は「乗り心地が良さそうだと思って盗んだ。自宅に帰ろうとした」などと容疑を認めました。なお事案当時、盗まれたパトカーは無施錠でエンジンをかけたままの状態で駐車されていたということです

パトカーが事故処理中に盗難!同情の声も…(画像はイメージ、bee/PIXTA)
パトカーが事故処理中に盗難!同情の声も…(画像はイメージ、bee/PIXTA)

 道路交通法では、車両を離れるときは「その車両が他人に無断で運転されないよう必要な措置をとること」が運転者の遵守事項として規定されています。

 そのため三重県警は、事故対応の際にパトカーのエンジンをかけたまま無施錠の状態で車両を離れた40代の男性巡査長を2026年1月30日付で所属長注意処分としたほか、パトカーに同乗していた30代の男性巡査部長を口頭厳重注意処分としました。

 この処分に関してはインターネット上で「警察署とかで無施錠のまま一晩駐車して盗まれたのかと思ったら事故対応中かよ。まさか対応中のパトカーを盗む奴がいるとは思わんやろ」「警察官にも落ち度はあるかもしれないけど、一刻一秒を争う事故現場で降車時にいちいちロックをするのは大変」「職務を全うする中で施錠の手順を忘れていただけ」など、処分を受けた警察官に同情的な声が寄せられています。

 さらに「現場では赤色灯を点灯しておかなければいけないのでエンジンはかけておく必要があります。ただ処分するんじゃなくて、警察官がパトカーを離れたらシフトレバーを操作できなくするといった車両の改造が必要なのではないでしょうか」「メーカーは盗難防止策として独自のスマートキーなどを開発してほしい」などの意見も聞かれました。

 上記コメントにあるように、事故現場では周囲の車両へ注意喚起をするためにパトカーの赤色灯を点灯したり、事故捜査車両の電光掲示板に「事故」と表示したりすることがあります。

 筆者(元警察官はる)が事故対応に当たっていた際は、パトカーのエンジンをかけた状態で赤色灯を点灯し、ブレーキをかけ施錠をしたうえでパトカーを離れるようにしていました。これはエンジンをかけておかないと、赤色灯の電力消費によってパトカーのバッテリーが上がってしまうおそれがあるためです。

 今回の事案についても、バッテリー上がりを防止するといった理由からエンジンをかけっぱなしにしていたものとみられます。また事故捜査車両には事故処理に必要な資機材や書類などが積載されていることから、複数の警察官がそれらを取り出しやすいよう無施錠の状態にしていた可能性も考えられます。

 もちろんパトカーを離れるときは施錠をすることが大前提であり、警察官が守らなければならないルールです。

 ただし、緊迫した事故現場では資機材などを運ぶため頻繁にパトカーと現場を往復する必要があり、逐一施錠をすることが難しいケースもあります。加えて警察官の意識が事故に集中していると、うっかりパトカーの施錠を忘れてしまう可能性もゼロではありません。

 最近では施錠を忘れていた救急車が盗まれる事案も発生しており、いかにしてヒューマンエラーをなくしていくかが課題となっています。

※ ※ ※

 そのほかインターネット上では「赤色灯の電力供給用のポータブル電源を搭載するなどして、赤色灯を回したままでもエンジンが停止できるようにならないか」といった意見もみられました。

 パトカーをはじめ緊急用務に当たる公用車の盗難を防ぐためには、職員一人一人の車両管理の徹底に加え、職員が活動しやすい仕様の車両・装置の導入が求められているといえます。

【画像】「えっ…!?」 これが「覆面パトカーの見分け方」です! 画像で見る(30枚以上)

【複数社比較】愛車の最高額を見る(外部リンク)

画像ギャラリー

Writer: 元警察官はる

2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

【中古車】がお得!? 新車不足で人気沸騰

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

【2025年最新】自動車保険満足度ランキング

【月々6千円~】新車のタフトに乗れちゃう!(外部リンク)

最新記事

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー