道路への「雪捨て」行為は“違法”です! 「拘禁刑または罰金」を課される可能性も どうやって処分すればいい? 雪国で注意したいルールとは
全国各地で雪が降り、豪雪地域では自宅の敷地やクルマなどの雪かきに追われています。実は雪かきの際、道路に雪を捨てる行為は法令で禁止されているため注意が必要です。
「雪捨て」は道路法や道交法に抵触するおそれあり!
全国では強い寒気の影響により、各地で多くの雪が降っています。
とりわけ豪雪地域においては毎日、除雪車による道路の除雪や各家庭での雪かき作業が必須となっています。
そのような中、国土交通省は2026年1月27日、雪国での運転方法や除雪作業の注意点などについて紹介した動画をYouTubeで公開しました。
同動画では雪かきに際して、道路に雪を捨てないよう呼びかけています。
これは、道路に雪を捨てるとクルマの通行の妨げになったり、交通事故の原因になったりするおそれがあるためです。

意外と知られていませんが、道路への雪捨て行為は法令でも禁止されており、道路法第43条第2号では「道路に関する禁止行為」が、次のように規定されています。
「みだりに道路に土石、竹木等の物件をたい積し、その他道路の構造又は交通に支障を及ぼす虞(おそれ)のある行為をすること」
仮にこの法令に違反した場合、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金に処せられる可能性があります。
さらに道路への雪捨て行為は道路交通法にも抵触するおそれがあり、同法第76条第4項第7号では道路における禁止行為として「道路又は交通の状況により、公安委員会が、道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく交通の妨害となるおそれがあると認めて定めた行為」を挙げています。
つまり、各都道府県公安委員会が定める道路交通規則で道路への雪捨てが禁止されている場合は上記の道路交通法違反に当たり、5万円以下の罰金が科される可能性があります。
たとえば新潟県公安委員会が定めた新潟県道路交通法施行細則第13条では、道路での禁止行為として「みだりに道路に泥土、泥水、ごみ、雪等をまき、又は捨てること」と規定しているため、新潟県において道路への雪捨てをおこなうと道路交通法違反に当たるおそれがあります。
また、同じく豪雪地域である福井県の道路交通法施行細則第21条においても、道路での禁止行為として「交通の妨害となるような方法で、みだりに氷雪を道路に捨て、またはたい積すること」と明記しています。
青森県や岩手県、石川県などの道路交通規則にも同様の規定があり、基本的に豪雪地域における道路への雪捨ては交通違反に当たる可能性があるという認識を持っておいた方が良いでしょう。
加えて、雪を水路に捨てると雪が流れをせき止めて水があふれるケースがあることから、水路や側溝などに雪を捨てないことも重要です。
なお豪雪地域の自治体では、除雪した雪は自宅の敷地の邪魔にならない場所に寄せるか、地域にある雪捨て場(雪置き場)に持って行くことなどをお願いしています。
そのほか国土交通省が公開した動画では、玄関先は各家庭で除雪することや歩行者が安全に通行できるよう歩道の除雪をすること、除雪車の妨げにならないよう路上駐車をしないことなどを呼びかけています。
特に路上駐車があると、その地域の除雪が後回しになったり除雪できなかったりして地域全体に迷惑がかかるため、その点に十分留意すべきです。
また、作業中の除雪車に近づかないことも大切です。
除雪車の作業中は周囲に雪が舞って視界が悪くなり、人や車両を巻き込んでしまうおそれがあります。小さな子どもがいる家庭では、日頃から気をつけるよう心がけましょう。
※ ※ ※
雪が降らない地域ではあまり馴染みがないかもしれませんが、道路に雪を捨てる行為は通行の妨げや事故の原因になるおそれがあるほか、法令に抵触する可能性があります。
雪の処理については雪捨て場に持って行く、雪を溶かすことができる融雪槽に入れるなど自治体によって対応方法が異なるため、各地域のルールを守ることが重要です。
Writer: 元警察官はる
2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。













