ホンダ「“究極”の4ドアスポーツカー」実車公開! ド迫力「ウイング」&専用マフラーがカッコいい! 「F1技術」注入の “レーシング”な仕様もイイ… 市販化も近い「シビックタイプR HRCコンセプト」登場
2026年1月9日、ホンダは「東京オートサロン(TAS)2026」にて、同社のモータースポーツ活動を象徴するHRC(ホンダ・レーシング)の名を冠した「CIVIC TYPE R HRC Concept(シビック タイプR HRCコンセプト)」を初公開しました。
「F1の技術」を注入した、もうひとつのタイプR
「さらなる究極のタイプR」。
東京オートサロン2026のホンダブースに置かれた「シビック タイプR HRCコンセプト」をひとことでいえばそうなるでしょう。
ホンダ市販車の究極の走りを求めた“普通のシビック タイプR”に対して、こちらは究極を超えてさらに高い次元を狙ったものです。
車名に添えられる「HRC」とはもちろん、F1をはじめとするホンダのモータースポーツ活動を統括する組織「ホンダ・レーシング」のこと。ついにそのブランドを冠する市販車が登場するというわけです。
言うなれば最高の走りを目指した日産「GT-R」の走行性能強化版である日産「GT-R NISMO」のような存在だと思えばいいでしょう。

現時点ではコンセプトとされていますが、ホンダによると「市販化に向けて鋭意開発中」とのこと。市販は確実と言っていいでしょう。
「タイプRという完成形をベースに、さらなるレーシングテクノロジーを注入したクルマです。どこまで進化できるか期待してください」と話すのは、シビック タイプRの開発責任者を務め、このHRCモデルも手掛けている柿沼秀樹さん。
つまりこのシビック タイプRの HRCモデルは、ベースモデルを熟知した開発者が作り上げる“もうひとつのシビック タイプRでありコンプリートモデルとも違う別バージョン”となるというわけです。
今回の公開において、スペック的なものは一切公開されませんでした。しかし、エアロパーツのデザインが変更されているのは明らか。
フロントバンパーにはカナードが追加され、フロントフェンダーにはエクステンションが加わって全幅を拡大しつつそれ自体がダウンフォースを稼ぐ形状になっているのが理解できます。
サイドステップも大型化されているほか、リアウイングの翼端板が大きくなっているほかバンパーの造形も変わっているのが確認できますね。
「さくら(F1をはじめとするホンダのモータースポーツ車両の開発拠点で、高性能の風洞実験施設がある)の風洞やシミュレーターを活用するのに加え、佐藤琢磨さんをはじめドライバーと実走を重ねながら最適な形状を作り上げています」と柿沼さんは言います。
また、排気系は欧州車のカスタマイズでおなじみのアクラポビッチ製を装着(そこまで決まっているということは、開発はかなり進んでいると判断してよさそう)。インタークーラーも容量をアップしていることでした。
今回は「まだ詳しくは言えない」とのことで施された変更は不明な部分が多いですが、空力を変更しているとなればそれにあわせてサスペンションも見直しているのは当然でしょう。
柿沼さんは「重視しているのはサーキットパフォーマンスだが、だからといってガチガチに硬めたサスペンションではない」と言います。
「今回話せるのは見える部分だけ」とのことですが、柿沼さんの説明はエンジンのパフォーマンスアップも期待させるものだったことをお伝えしておきましょう。
筆者が気になったのは、窓がすべて濃いスモークになっていて室内が確認できなかったこと。シビックTYPE R自体はすでに市販されているので大きな変更がなければ隠す必要はなく、すなわち「何か大きな変更がある」と考えるのが自然ではないでしょうか。
筆者はフルバケットシート装着にリアシートレスと予想しますが、果たして…。
「手の届く範囲といえる存在で、これまでにない感動を体験してもらえるでしょう。少しでも早く皆さんにお届けできるよう、開発を進めています」と柿沼さん。
今回シビック タイプR HRCの登場が予告されたことで分かったのは、欧州販売終了などもあって「もう先は長くない」と予想する声もあったシビック タイプRがまだ続くということ。
タイプR伝説はまだまだ終わらないのです。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。






































