「観音開き」が斬新!「RX-7」の影に隠れた新型ロータリーエンジン搭載の「RX-8」

水素ロータリーエンジン搭載で環境性能も追及

 2006年には、スイッチ操作だけで燃料をガソリンと水素に切り替えることが可能なデュアルフューエルシステム仕様の『HYDROGEN RE』を搭載したRX-8のリース販売を開始。世界に先駆けて『水素エンジン』の実用化を果たしています。

マツダ「RX-8 HYDROGEN RE」コンセプト

 クリーン性能とクルマ本来の気持ちよい走りを同時に実現するRX-8ですが、水素燃料利用時の最高出力が低いと評価されたことからマツダが主催するイベントでは参加者を同乗走行させるなど、技術開発以外にもさまざまなイメージアップがおこなわれました。

 また最近では、電気自動車の航続距離を伸ばすために小型・軽量でも高出力で静粛性の高いロータリーエンジンの長所を生かす『レンジエクステンダー技術』の開発もおこなわれています。

改良を続けた末の最終型限定車が人気

 2003年3月の発売から2012年6月の生産終了までRX-8は改良され続けました。

 なかでも、2008年3月には、前後バンパーの形状変更、左右のフロントフェンダーの形状変更、ライトの形状変更、水温が上昇するまでエンジン回転領域が3段階で表示される可変レッドゾーンシステムの採用など、大幅に改良されています。

 同時に、ウレタン充填フロントクロスメンバー、専用19インチタイヤ、ビルシュタイン社製ダンパー、レカロ社製シートを装備したタイプRSグレードも追加。そして、2011年11月に発売された限定車は最終型RX-7と同様に「スピリットR」と名付けられ、最後のロータリー・スポーツとしてマニアの間では人気車種です。

 現在の中古車相場は、一時期より落ち着いていますが、最終型モデルは依然として高値を維持しています。これから購入検討している人で、カスタムをするのであれば前期型や中期型の安い車両でも良いといえます。

【了】

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