カロッツェリア 楽ナビがフルモデルチェンジ!新型はどう進化した?速攻インプレッション【PR】
おなじみカロッツェリアのカーナビ、なかでも幅広い層に支持されてきた「楽ナビ」がフルモデルチェンジしました。その発売前のテストモデルをいち早くチェックしてみたところ、「ALL NEW」を掲げるのも納得の内容でした。
1998年にその第一歩を踏み出した「楽ナビ」がフルモデルチェンジ
パイオニア カロッツェリアのカーナビゲーションシステム「楽ナビ」が2023年春、フルモデルチェンジし新発売されます。今回はその発売前のテストモデルをいち早くチェックしてみました。
振り返ってみると「楽ナビ」の歴史は、日本国内における市販カーナビ発展の歴史ともいえます。
1998(平成10)年1月8日、この日を筆者(高山正寛)は忘れていません。それまで同社のカーナビゲーションは一部の愛好者向けといったカラーのもので、いわゆる一般向けとしてはややハードルが高い商品でした。
そこに投入されたのが、初代「楽ナビ」です。
「高性能で操作が簡単」を謳い、業界初となる目的地設定を“音声”で行える「ボイスコントロール」機能の搭載により簡単操作を実現、そして価格面でも当時5.6V型TV付きで20万円を切る設定はインパクトの大きなものでした。そしてこれが大ヒット商品となったことは言うまでもありません。もちろん筆者も自腹で購入しました。
その後、2001年には簡単操作を実現する「Doリモコン」を搭載したモデルや、2005年にはHDDを搭載したモデルを発売するなど、「楽ナビ」の進化は続きます。見え方としては、同社のハイエンドカーナビである「サイバーナビ」を手本に、ユーザーサイドの「この機能があればもっといいのに」というニーズの“一歩先”を商品化してきたといってよいでしょう。
そのようにユーザーと共に歩み続けてきた「楽ナビ」が2023年春、約4年ぶりとなるフルモデルチェンジをしました。果たしてどのような進化を遂げたのでしょうか。
ついに来た! 「オンライン機能」を搭載
これまでパイオニア カロッツェリアは「クルマWi-Fi」をキーワードに、車内で各種デジタルデバイスを通しネットワークコンテンツを享受できる車載用Wi-Fiルーターなどを展開してきました。いわゆる「車内のオンライン化」を実現することで、サブスクリプションの音楽サービスや動画配信サービスを、通信量を気にせず思い切り楽しむことができるというものです。
この狙いが特にファミリー層にミートしました。筆者も車載Wi-Fiルーターである「DCT-WR100D」を発売直後から使っていますが、使えば使うほどこの便利さにハマっています。筆者の場合は、サブスクの音楽配信サービスや出張中の休憩時に車内でサクッと仕事をする用途ですが、これが本当に便利なのです。
こうしたネットワークサービスを使えるよう今回、「楽ナビ」はネットワークスティック「ND-DC4」に対応しました。このネットワークスティックを「楽ナビ」に接続するだけで常時オンライン状態になり、目的地のオンライン検索や地図の自動更新、リアルタイムの渋滞情報取得といった様々なオンライン機能が手軽に活用することが可能となりました。
そして注目なのが、インターネット接続サービスである「docomo in Car Connect」を活用することで、車内を通信し放題のWi-Fi空間にする事が可能になることです。
この車内Wi-Fiの活用には別途通信費が必要になりますが、通信し放題とは思えないリーズナブルな設定となっています。その通信費は3つのプランが用意されており、1日550円、30日1,650円、365日13,200円(いずれも税込)となっており、申し込みはWebで完結するので使いたい時にすぐに使えるのがとても便利です。
車内Wi-Fiだけじゃない衝撃のオンライン活用とは
加えて、今回の新「楽ナビ」におけるデータ通信の活用は、車内Wi-Fi活用によるデジタルコンテンツの再生だけではなく、「オンライン機能」による新しいサービスも展開されるということで、こちらにも注目です。
まず代表的なものとして「お出かけ検索(オンライン)」が挙げられます。
元々「楽ナビ」には、目的地などに関する十分過ぎるほどの検索データが搭載されています。しかし、日々変化する情報や最新スポットなど「リアルな情報」を検索しルートに活かすには、この機能が非常に役立ちます。何よりも通信を使うわけですから「この前、ネットで見た」などの最新情報にも対応できるわけです。
ここで重要なのが検索のしやすさです。昨今、スマホがあれば何でも検索できることは多くの人が理解しているでしょう。しかし、それをカーナビのルート検索、案内に活かすためにはいくつかのステップが必要で、ダイレクトにカーナビに反映させることはできないケースもあります。
その点、新「楽ナビ」は何よりもUI(ユーザーインターフェース)の部分を、これまで得てきたカーナビの知見も含め、徹底的に磨き込んできました。 入力に関しても「○○県でうどんが食べたい」「景色の良いエリアをドライブしたい」、また前述した「最新のスポットへ行きたい」など、ユーザーの「今の気持ち」をナビの目的地検索に反映することができます。
もちろん検索方法は「場所とジャンル」や「電話番号」「住所」「郵便番号」など、これまで使われてきたものにも対応します。またちょっとスポットの名称が間違えていても、その部分を理解して検索してくれるのは「気が利いているな」と感じました。
写真にはありませんが、筆者も都内から自宅近くに開店後まだ1か月も経っていないパスタ店を検索してみたところ、結果はドンピシャ。ちなみにオフライン状態のデータにはまだ反映されていませんでしたから、「最新スポットの目的地検索も可能」という「お出かけ検索(オンライン)」の謳い文句はホンモノです。また通信を活用すると検索に時間がかかるのでは、という懸念に対しても、許容範囲として十分納得できるものでした。
地図自動更新や本体ソフトのOTAにも対応
オンライン機能によるもうひとつの大きなメリットが「地図自動更新機能」です。今回「楽ナビ」でもこの地図自動更新が使えるようになりました。
ここ10年を振り返ると、高速道の新設や延伸、また「平成の大合併」に代表される市町村の統合などにより、カーナビにおける地図の精度はますます重要となってきました。
「常に新しい地図を使いドライブが楽しめる」――簡単なようで実は難しいのが、カーナビにおける地図更新です。その点でもオンライン機能を活用することで手軽に行える「楽ナビ」の新機能は、実用性の点で極めて高いものといえます。ちなみに地図の更新は、走行中にカーナビを使いながらでもできますし、自宅に戻った際など駐車場でWi-Fiルーターなどと連携すれば、さらに早く更新することができます。
このほかにも、オンラインを活用することで楽ナビ本体の機能のアップデートを「OTA(Over The Air、機能の追加や更新などを通信で行うこと)」で行えるようになりました。この部分は昨今のテレマティクス技術のトレンドでもありますから、それを「楽ナビ」に採用した点は見事だと思います。
鉄板、だけど最強! ドライブのお供に心強い便利機能
このほか、「楽ナビ」においてオンライン機能を使うことでドライブに活用できる機能として「スマートループ渋滞情報」「ガススタ価格情報」「駐車場満空情報」「ウェザーライブ」といったものが挙げられます。パイオニア カロッツェリアユーザーでなくても、これらの機能は聞いたことがあるかもしれません。
特に「スマートループ」に関しては、パイオニア カロッツェリアのカーナビにおけるルート検索&案内の“質”は極めて高いものです。これは、分かりやすくいえば「渋滞を回避して早く目的地に着ける」ルートを案内してくれるテレマティクス機能の先駆けともいえるものです。
そのほかの機能もオンラインを使うことで実現できますが、後述する地図の見やすさなども含め「鉄板でありながら最強」のナビ機能を活用できるのも、「楽ナビ」の凄い部分なのです。ちなみに、車内Wi-Fi以外のオンライン機能はネットワークスティックを接続すればすぐに追加費用なしで利用することが可能です。