英ダヴァンティタイヤから「プロトゥーラレース」が新登場!サーキット走行も視野に入れたハイグリップタイヤの実力を一般道とサーキットでチェック【PR】
2023年8月21日、イギリスに拠点を置くタイヤブランド「ダヴァンティタイヤ」からサーキット走行も視野に入れた新しいタイヤが登場しました。その名も「PROTOURA RACE(プロトゥーラレース)」。一体どのような特徴があるのでしょうか。カスタムが施されたGR86に履いてチェックします。
サーキットユーザー注目の新作タイヤ「プロトゥーラレース」が登場!
イギリスに拠点を持つタイヤブランド「ダヴァンティタイヤ(DAVANTI Tyres)」が、ストリートからサーキット走行まで対応するというスポーツラジアルタイヤ、PROTOURA RACE(以下、プロトゥーラレース)をリリースしました。
実は以前、筆者(橋本洋平)は同社の「PROTOURA SPORT(以下、プロトゥーラスポーツ)」というタイヤを試したことがあるのですが、そちらはどちらかといえばストリート(一般道)重視の設定。265/35R18サイズの場合、送料税込みで11,500円という価格を考えたら十分すぎる性能だったことを覚えています。
そして今回選んだプロトゥーラレースのサイズは265/35R18で、気になる価格は送料税込で13,630円となっています。
全く同じサイズのプロトゥーラスポーツと比較すると2,130円高くなっており、若干価格が上がっているのは分かりますが、果たしてプロトゥーラレースにはどのような特徴があるのでしょうか。さっそく見ていきましょう。
“やる気”を感じさせるトレッドパターンとサイドウォールのデザイン
まず、圧倒的な違いを感じるのはプロトゥーラレースのトレッドパターンです。ブロックひとつの面積をできるだけ大きくするように設計されたセミスリック寄りのトレッドパターンは、ゴムがヨレることを防止するだけでなく、接地面積の拡大にも役立っており、いかにもドライグリップが高そうな見た目をしています。
コンパウンドにも力を入れており、プロトゥーラレースには新開発のコンパウンドを採用。パワフルな加速を受け止めるのと同時に、優れたブレーキング性能を実現しているそうです。
また、高剛性のカーカス(タイヤの骨格を形成するコード層のこと)構造を採用しているため、コーナリング時の安定感に加えて路面からのフィードバックをドライバーにきちんと伝えてくれる役割もあります。
一方で、ウェット性能も無視されていないように感じます。例えば太めのセンターグルーブを2本きちんと備えていたり、ショルダーに向かって貫通する方向性のある横溝を与えていたりするなど排水性にも気を使った造りで、資料によるとウェット路面でも高いコントロール性能を発揮してくれるのだとか。
もちろん、前回テストしたプロトゥーラスポーツのように、オールマイティーとはなりにくいと予想しますが、サーキットだけでなくストリートもきちんとこなしてくれることでしょう。
また、プロトゥーラレースのサイドウォールに目を向けると、「PROTOURA RACE」と描かれた部分が他よりも濃い色をしていることがわかります。これは、プロトゥーラスポーツでも採用されていた、ダヴァンティタイヤの「レーザーエッチングテクノロジー」によるものです。
スポーツタイヤにはカッコ良さも求められますから、このロゴの入り方はこだわりを感じる部分であり、個人的にとても好印象です。
「プロトゥーラレース」は耐摩耗性能を示すTREADWEARの数値が200!
ただし、ひとつだけ気になったのは、プロトゥーラレースの耐摩耗性を示すTREADWEARが「200」なのです。これはハイパフォーマンススポーツラジアルタイヤとしては一般的な数値ですが、以前テストしたプロトゥーラスポーツは「400」でしたから、約半分の耐摩耗性ということになります。耐摩耗性については、実際に走行する段階で確認したいと思います。
では、プロトゥーラレースはどんな走りを示すのかをチェックしていきます。装着したのは前回と同じく各部にチューニングが施されたトヨタ「GR86」で、タイヤサイズは265/35R18です。
ちなみにこれはノーマルのGR86ではちょっと厳しいサイズですが、このクルマはリアが9mmブリスターフェンダー化されており、ローダウンによる約2度のネガティブキャンバー角が付いているため装着できるようになっています。
また、装着される車高調はHKSの「HIPERMAX R」で、フロント9kg/mm、リア10kg/mmのスプリングが標準でセットされています。一般道を走るには少し高めのスプリングレートですが、今回のようにハイグリップ系のタイヤでしたらちょうど良い組み合わせかもしれません。
一般道では拍子抜けするほど乗り心地が良くてしなやか!
一般道を走ってみると、意外にも乗り心地が良い感触があります。プロトゥーラレースのトレッドパターンを見た時、実は「かなりゴツゴツするんだろうな」という先入観を持っていたのですが、ギャップの乗り越しでもしなやかにこなしてくれるあたりが好感触でした。
そのせいか、微小操舵(そうだ)角における応答性が過敏すぎず、実に“ちょうどいい塩梅”のハンドリングを楽しむことができます。
また、例えば轍(わだち)が多い道路に突入した時でも、轍に取られてクルマがふらつくようなことはありませんでした。