国交省ブチギレ「チェーン未装着の大型車がスタックしました」報告! 岐阜の豪雪地帯「国道41号」で“立ち往生”! 「チェーンもなければノーマルタイヤのまま」で走行 注意を呼びかけ

国道交通省 中部地方整備局 道路部は公式SNSで、岐阜県高山市の国道41号でタイヤチェーン未装着の大型車によるスタックが発生したと明らかにしました。

大雪予報の豪雪地帯で「チェーンなしトレーラー」がスタック

 国道交通省 長岡国道事務所は2025年12月19日、公式SNSを更新。岐阜県高山市の国道41号で、タイヤチェーン未装着の大型車によるスタックが発生したと明らかにしました。

 一体何があったのでしょうか。

岐阜県高山市の国道41号で発生した立ち往生(2025年12月、画像:国土交通省 中部地方整備局 道路部)
岐阜県高山市の国道41号で発生した立ち往生(2025年12月、画像:国土交通省 中部地方整備局 道路部)

 国道41号は、名古屋市の中心部から北上し、小牧や犬山、岐阜の美濃加茂や下呂、高山、飛騨を通り、富山市に向かう国道です。国道156・157・158号とともに、名古屋から北陸の主要アクセスを担っています。

 並行して高速道路の東海北陸道が通っていますが、途中にトンネルがあり、危険物積載車両が通れないことから、狭隘(きょうあい)でクネクネした線形ながらも大型車の通行が多くなっています。

 また、ルートの大部分となる美濃加茂から富山の間は1000m級の山々に囲まれ、一部は豪雪地帯や特別豪雪地帯に指定されているなど、中部有数の雪国となっています。

 途中の宮峠では標高782m、その先の数河峠では標高896mとかなり高い場所も通り、数河峠では年間積雪量10m超え、最低気温はマイナス15度にもなります。

 そんな国道41号ですが、12月3日から4日にかけては、日本付近の上空に強い寒気が流れ込み、冬型の気圧配置が強まったことで、北日本から西日本の日本海側を中心に広く雪が降ると予想され、全国的に冷え込みました。

 国土交通省は事前に、大雪に関する発表を行い、不要不急の外出は控えるように呼びかけ、冬用タイヤの装着やタイヤチェーンの携行、スコップや砂などの冬用装備の携行など、万全の対策を講じるように呼びかけていました。

 しかし12月4日、高山市内の国道41号で、大型トレーラーの立ち往生が発生。これほどの豪雪地帯で、しかも大雪に備えるよう呼びかけがあったにも関わらず、タイヤチェーン無しで走行していたようです。

 中部地方整備局 道路部はこれを受け、公式SNSを更新。大雪への備えを呼びかけていたさなかでの出来事ということもあり、立ち往生した現場の様子と当該トレーラーのタイヤの2枚の写真を添付するという怒りのこもった異例の投稿を行いました。

 写真には大型除雪車にけん引されるトレーラーと、タイヤチェーンどころかスタッドレスタイヤすら履いていない状態のホイールが写っています。

「ノーマルタイヤのチェーン未装着を原因とした大型車両のスタックが発生しました」と報告したうえで、「必ず冬用タイヤの装着やチェーンの携行をお願いします」と呼びかけています。

※ ※ ※

 沖縄県を除くすべての都道府県では、道路交通法施行細則や道路交通規則により、積雪や凍結した道路を走行する際には、スタッドレスタイヤやタイヤチェーンなどの「滑り止め措置」を取らなければならないと定められています。

 違反してノーマルタイヤで走行した場合、普通車は6000円、大型車は7000円の反則金が科せられることがあります。

 また、運送業者などが所有する事業用の大型車で、スタッドレスタイヤやタイヤチェーンを装着せずに走行したことによって大規模な立ち往生が発生した場合、監査を行って事実関係を確認し、行政処分の対象となることがあります。

【画像】「ええぇぇ…」 これが「立ち往生した大型トレーラー」です 画像で見る

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