“満タン後”にもう少しだけ…「ちょい足し給油」なぜやっちゃダメ? 思わずやっているセルフ式ガソリンスタンドの「NG行動」とは!
ドライバーが自ら給油することができる「セルフ式ガソリンスタンドが増えています。手軽で便利な一方で、給油時にやってはいけない危険な行動があります。どのような行為がNGなのでしょうか。
「ちょい足し給油」なぜやっちゃダメ?
1998年の解禁以来、「セルフ式ガソリンスタンド」が広く普及しています。
このセルフ式ガソリンスタンドではスタッフに頼らずドライバーが手軽に利用できる一方で、慣れや油断から「NG行為」をしてしまうケースも少なくありません。
やってはいけない行為とは、どのようなものなのでしょうか。

まず、給油の基本として絶対に守らなければならないのが「火気厳禁」と「エンジン停止」です。給油中や敷地内での喫煙はもちろん、静電気のリスクを避けるため電子機器の使用も控えましょう。
そして、給油作業を始める前には、必ず「静電気除去パッド」に触れて体に溜まった電気を逃がす習慣をつけることが重要です。
給油エリアでの車両移動にも注意が必要です。給油口がノズルの反対側にあるからといって、慌ててバック走行や急な移動を行うと、接触事故を招く恐れがあります。
実は、多くのスタンドではホースに十分な長さがあり、適切な位置に停めれば反対側の給油口にも届くよう設計されています。無理な移動は避け、困ったときはスタッフの誘導を仰ぐのが賢明です。
また、セルフ式ガソリンスタンドでついやってしまいがちな「継ぎ足し給油」ですが、実はリスクが多いため、オートストップ(自動停止)がかかった時点で給油を終えるのが鉄則です。
給油ノズルの先端には「検知口」という小さな穴があり、そこが跳ね返った燃料が検知口を塞ぐことで満タンを感知し、給油を自動で止めます。
この停止後に、金額や数量の端数を合わせたい、あるいは「もっと入るはず」とさらにレバーを引くと、ガソリンが給油口から溢れ出してボディを傷めたり、地面にこぼれて引火の危険を招いたりします。
したがって、オートストップ機能が働いた後は、そのまま静かにノズルを引き抜くのが、安全面でも車両保護の面でも正しい対処といえます。
さらに、最も重大なトラブルといえるのが「油種の入れ間違い」です。ガソリン車に軽油を入れると、不完全燃焼により黒煙を上げながらエンジンが停止します。
さらに深刻なのはディーゼル車へのガソリン混入で、軽油の油分で潤滑している燃料ポンプなどが焼き付いたり、燃料噴射装置が故障し、エンジンの載せ替えが必要になるなど、修理代が100万円を超える致命的な損傷を負いかねません。
SUVなど、同一車種で複数のエンジン設定がある場合は特に注意が必要です。
もし間違いに気づいたら、絶対にエンジンをかけず、すぐにスタッフへ相談するとともに修理工場で燃料を抜き取る処置を行ってください。
※ ※ ※
燃費性能に優れたハイブリッド車の普及で給油する頻度が減り、こうした基本的なルールを忘れてしまっている人もいるかもしれません。
セルフ式ガソリンスタンドはあくまで「自己責任」での作業であることを忘れず、常に安全を第一に意識して利用しましょう。
Writer: くるまのニュース編集部
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