「160円の近道」ついに無料化! 30年の歴史に幕、 東北道直結の「さつきロード」宇都宮・鹿沼のアクセス激変か いつからタダに?

栃木県道路公社は、宇都宮鹿沼道路(さつきロード)を2026年3月18日から無料開放すると発表しました。東北道鹿沼ICと宇都宮環状線を結ぶ全長1.6kmのこの道路は、アクセス向上に貢献してきましたが、料金徴収期間の満了に伴い、約30年の歴史を経て無料の一般道路へと生まれ変わります。

宇都宮「さつきロード」無料化へ 160円が0円に

 ドライブ中の「わずかな区間の有料道路」は、利用するかどうか迷うポイントの一つではないでしょうか。

 栃木県宇都宮エリアにおいて、東北自動車道・鹿沼インターチェンジと市街地を短絡する「さつきロード」も、そんな存在かもしれません。

 しかし、この便利なルートがついに無料化されることが決定しました。2026年の開放に向けた詳細と、これによる地元の変化について解説します。

 栃木県道路公社が管理する「宇都宮鹿沼道路」、通称「さつきロード」が、2026年(令和8年)3月18日午前0時をもって無料開放されることが明らかになりました。

宇都宮「さつきロード」無料化へ 160円が0円に(出典:栃木県道路公社)
宇都宮「さつきロード」無料化へ 160円が0円に(出典:栃木県道路公社)

 この道路は、一般国道121号の一部として1996年(平成8年)3月18日に供用が開始されました。

 全長わずか1.6kmという短い区間ですが、東北自動車道の鹿沼インターチェンジ(IC)と、宇都宮環状線(愛称:宮環)を最短距離で結ぶ「ショートカット」として機能しており、宇都宮南部地域へのアクセスには欠かせない存在です。

 これまで約30年間にわたり有料道路として運営されてきましたが、料金徴収期間の満了を迎えることにより、無料化が実現。

 無料化以降、道路の管理は栃木県道路公社から、宇都宮土木事務所および鹿沼土木事務所へと引き継がれることになります。

 現在、さつきロードを通行するには以下の通行料金が必要です。

普通車:160円
軽自動車:110円
大型車:260円
特大車:430円

 これが2026年3月18日以降は完全に「0円」となるため、地元ドライバーや物流業者にとっては非常に大きな恩恵となるでしょう。

 なお、現在販売されている回数券(11回券、60回券、100回券)については、無料化に伴い払い戻しが実施されます。

 また、障がい者割引などを利用していた人にとっては、煩雑な手続きが不要になるというメリットもあります。これまでは有料道路の割引制度として、手帳の提示や事前の登録更新手続き(原則2年ごと)が必要でしたが、無料化されれば当然これらの手続きを気にする必要もなくなります。

 さつきロードの無料化は、単なる交通費の削減だけでなく、地域の観光や交流にも良い影響を与えそうです。

 道路が結ぶ宇都宮市は、「餃子とカクテルの街」として知られ、大谷資料館の巨大な地下空間など見どころも豊富です。一方の鹿沼市は、「木工、屋台、サツキと鹿沼土の街」として独自の文化を持っています。

 さつきロードの沿線には、栃木県総合運動公園やとちのきファミリーランドといったレジャー施設、さらには大型商業施設も点在。

 無料化によって心理的な障壁がなくなることで、鹿沼ICからこれらのスポットへ向かう観光客の流れや、両市間の日常的な往来がさらに活発になることが期待されます。

※ ※ ※

  1.6kmで160円という価格設定は、急いでいる時は安いですが、毎日使うとなると躊躇する絶妙なラインでした。無料化によって、宮環へのアクセスが劇的に良くなることで、周辺道路の混雑緩和にも期待したいところです。

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Writer: くるまのニュース編集部

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