トヨタは2025年12月17日、6代目となる新型「RAV4」を発売しました。2019年4月に登場した先代モデルから全面刷新された新型は、個性の異なる3種類のスタイルを設定しています。

　そんな新型RAV4のなかで、もっとも手頃な価格で購入できるエントリーモデルとは、一体どのようなクルマなのでしょうか。

　1994年に初登場したRAV4は、セダンやハードトップの需要が減少するなかで、「SUVブーム」を牽引してきた象徴的な存在です。

　特にホンダ「CR-V」と並び、北米をはじめとする海外市場で高い人気を誇ってきました。

　6代目となる新型RAV4は、2025年5月にワールドプレミアを実施。「ジャパンモビリティショー2025」ではプロトタイプがお披露目されています。

　開発キーワードは「多様化」「電動化」「知能化」。まず多様化では、「Adventure」「Z」「GR SPORT（2025年度内発売予定）」という3つのスタイルを展開しました。

　電動化では、ハイブリッド車（HEV）とプラグインハイブリッド車（PHEV）を設定。

　発売時点でのパワートレインはハイブリッドのみですが、新開発のプラグインハイブリッドシステムを採用するPHEVを「Z」と「GR SPORT」に追加予定です。発売は2025年度内を予定しています。

　知能化の面では、ソフトウェアプラットフォーム「Arene（アリーン）」を初採用。これにより、新世代マルチメディアと最新版トヨタセーフティセンスの搭載を実現しました。

　そんな全面進化を遂げた新型RAV4のなかで、もっとも安価なエントリーモデルとなるのが「Adventure」です。

　ボディサイズは全長4620mm×全幅1880mm×全高1680mm、ホイールベースは2690mm。

　エクステリアには、タフで無骨な表情を採用。Adventure専用のラジエーターグリルやスキッドプレート、大型ホイールアーチモール、マットグレー塗装の18インチホイールなど、専用装備を多数装着し、力強さを強調しています。ボディカラーは全5色をラインナップ。

　シート素材には合成皮革を採用し、インテリアカラーはブラックに加え、専用色のミネラルを設定。運転席・助手席には快適温熱シートとシートベンチレーションを装備しています。

　インテリアでは、操作系を島状にまとめた「アイランドアーキテクチャ」を採用。水平基調のインパネと、視線移動の少ないナビディスプレイやメーター配置により、操作性を高めました。

　オレンジ加飾が施された本革巻きステアリングには、ステアリングヒーターを備えます。コックピット中央には、12.9インチの大画面ディスプレイオーディオを標準装備。

　一方で、上位グレードのZに装備されるトヨタ初のエレクトロシフトマチック（一方向操作方式）や、同じくトヨタ初となるカラーヘッドアップディスプレイ（スロープ表示）、デジタルインナーミラーは非装着となります。

　ラゲッジスペースは最大749リットルの大容量を確保。9.5インチのゴルフバッグは最大4個まで収納可能です。

　後席を倒した際の奥行きは1805mmとなり、アウトドアや車中泊のシーンでも活躍が期待できます。

　安全面では、Areneをベースとした進化版トヨタセーフティセンスをトヨタ車として初搭載。

　トヨタ初の3Dビュー付きパノラミックビューモニターでは、スワイプ操作による周囲状況の確認が可能です。

　パワートレインには、システム最高出力240PSを発揮する2.5リッターハイブリッドシステムを採用。駆動方式はE-Four（電気式4WD）となります。燃費性能はWLTCモードで22.9km／Lを記録。

　これらの特徴を備えたAdventureの価格（消費税込み）は450万円で、同社の本格SUV「ランドクルーザー」シリーズの最安モデルである「70 AX」（480万円）よりも30万円安い価格設定となっています。