「すごい事故…」 首都高が「渋滞中の“追突事故”」の瞬間を公開! SUVの「急ブレーキ」のせいでタクシーが「ベッコリ」… 一体何があった? 車間不足&前方不注意が悲劇を招くことに
首都高は追突事故が多発することから、注意喚起として1本の動画を公開しました。一体何があったのでしょうか。
あわや「4台の多重事故」になるところだった
首都高は2025年12月10日、公式SNSを更新。12月と1月は渋滞が発生することから、追突事故が多発するとして、注意喚起のための動画を公開しました。
一体どのような動画なのでしょうか。

映像は道路カメラが首都高速の本線を撮影したものです。周囲の建物や道路の構造などから、6号向島線下りの箱崎JCT〜両国JCTの間とみられます。
ここは首都高のなかでも最も渋滞するポイントのひとつで、江戸橋JCTで都心環状線の両方向から来るクルマがそのまま大量に流入するうえ、箱崎JCTで9号深川線のクルマと箱崎JCTロータリーからのクルマも入り、さらにその先は両国JCTで7号小松川線の千葉方面に行く右方分岐と、6号をそのまま進むクルマで入り乱れます。
朝から晩までほぼいつも渋滞しており、分岐と合流の合わせ技が連続することから事故も多く、路面には「追突注意」の標示もあります。
さて、動画は日中の同区間を映したものです。周囲のクルマがヘッドライトを点灯させ、路面もしっとりと濡れていることから、雨が降っていることがわかります。
映像の開始時点ですでに混雑しており、先の両国JCTで7号線の方面へ行きやすい右車線は渋滞。その反対に、箱崎ロータリーの合流車とバッティングする左車線はかなり空いています。
映像開始とともに、右車線の渋滞には黒いミニバンが2台、黒い軽SUVが1台、これに続いて黒い中型SUVが車列の最後に着きます。
しかし、この黒い中型SUVはブレーキがかなり遅かったように見えます。よそ見をしていたのでしょうか。漫然と運転していたのでしょうか。
車間距離もかなり短く、慌てて急ブレーキという状態で軽SUVに接近します。とりあえず停まれたようです。
ところが、黒いSUVの後ろを走っていたグレーのミニバンは、急ブレーキを踏まれたことで、とばっちりを受けた形になり、こちらも急ブレーキ。濡れた路面で滑ったのか、あるいは空いている左車線に逃げようとしたのか、車体がふらつきます。
このグレーのミニバンに続けて走行してきたタクシーも、やはり車間距離が短く、急ブレーキ。この時点で3台の急ブレーキが連続しました。この後、悲劇が起こることになります。
タクシーが停車した後、すぐに黒いミニバンが接近。例に漏れずこちらも車間距離が足りておらず、ブレーキの踏み方も足らず、タイミングも遅かったようです。
そのままタクシーに思いっきり追突し、タクシーはその反動で車体が大きく揺れるとともに、3mほど前に押し出されることになりました。粗い映像からでもタクシーの後部がベッコリ凹んでいることがわかり、衝撃の強さを物語ります。むち打ちなどになっていないか心配なレベルです。
さらに、別の黒いミニバンが追突後に急接近しますが、スルッと左車線に避けてなんとかかわしました。多重事故は免れたようですが、黒いSUVの急ブレーキのせいで、あわや4台が事故に巻き込まれるところでした。
この映像の事故は、明らかに「車間距離の不足」が原因です。これは一連の事故に関連したすべてのクルマで共通しています。
もし車間距離を取っていれば、「強めのブレーキ」を踏まれても、特に動揺することなく停まれたでしょう。
また「前方不注意」も原因でしょう。そもそも車間距離が足りず、前方の様子が見えなかったこともありますが、いずれのクルマもおそらく「自車の前のクルマ1台」しか見ていなかったのでしょう。皆一様に慌てて急ブレーキを踏んでいます。
もし数台以上前の先の状況を視認していれば、仮に前のクルマのブレーキが遅かったとしても、すでに先が詰まっていることを予測し、早めに減速することができたでしょう。
首都高は投稿で「年末年始前の平日は、激しい渋滞が見込まれます。いつも以上に前方を注意するとともに、渋滞を避けたご利用をお願いいたします」と注意を呼びかけています。
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もし混雑してきたと感じたら、前方に注意して早めに減速するとともに、車間距離を多く開けること、また明らかに渋滞しているのであれば、ハザードを点灯させて後続車に知らせることも必要です。
特に12月中旬は、あいさつ回りや納品、配送業の需要拡大から渋滞が予想されており、道路上に示された渋滞情報なども確認しながら、あらかじめ「この先に渋滞が発生している」と認識したうえで、いつも以上に余裕を持った運転をすると良いでしょう。






































