ホンダ新型「軽ワゴン」の“世界初のドアバイザー”がスゴい! 独自技術で新開発&普通のよりも“ちょっと高額”!? 新型「N-ONE e:」に新設定された画期的アイテムとは!
2025年9月に発売されたホンダ新型「N-ONE e:」には、世界初のドアバイザーが純正アクセサリーとして設定されています。一体どのようなアイテムなのでしょうか。
新型「N-ONE e:」の“世界初のドアバイザー”がスゴい!
2025年9月12日、ホンダは新型軽乗用バッテリー電気自動車(BEV)「N-ONE e:」を発売しました。
N-ONE e:は、軽ハイトワゴン「N-ONE」をベースに、愛らしいデザインと優れた使い勝手を継承しつつ、BEVとしてクリーンでシンプルな特性を持たせています。
特に、環境負荷の低減を強く意識し、使用済み素材を積極的に採用するなど、地球環境に配慮した次世代の移動手段としての役割を担っているのですが、世界初となる純正アクセサリーが設定されることも注目されます。

N-ONE e:の駆動システムは、軽商用BEV「N-VAN e:」にも使われている小型化されたコンポーネントとeアクスルが搭載されているほか、ベース車のN-ONEが持つ「センタータンクレイアウト」の利点を生かしたバッテリー配置により、ラゲッジスペースやシートアレンジの利便性はガソリンモデルと同一の使い勝手を確保しました。
パワートレインは、最大出力47kW(64馬力)、最大トルク162Nmを発揮するモーターと、大容量29.6kWhの薄型バッテリーの組み合わせ。ギア比を工夫することによって、日常で扱いやすいトルク特性を実現しており、軽乗用EVとしてトップクラスとなる一充電航続可能距離295km(WLTCモード)を達成しています。
これにより、ドライバーが持つバッテリー切れへの懸念を大幅に軽減し、毎日の使用における高い信頼性を確保しました。
安全面においても、全車に先進運転支援システム「ホンダ センシング」を標準搭載。渋滞時支援機能をはじめ、衝突被害軽減ブレーキ、車線維持支援、誤発進抑制機能など、多岐にわたる安全・運転支援機能を備え、乗員の安全性を高めています。
グレード展開は、シンプルな「e:G」と、アルミホイールや急速充電機能、ホンダ コネクトディスプレイなどを装備する上級モデル「e:L」の二種類が設定されています。
価格は269万9400円から319万8800円(消費税込)で、国のCEV補助金(令和7年度:57万4000円)や各自治体の補助金を利用することで、より購入しやすい設定となっています。
N-ONE e:の発売と同時に、ホンダアクセスからは多くの純正アクセサリーが用意されました。なかでも、オプション品の定番である「ドアバイザー」には、これまでの製品とは異なる画期的な取り組みが施されています。
N-ONE e:用のドアバイザーには、使用済みの自動車のテールランプなどから回収された「リサイクルアクリル樹脂素材」が採用されました。これは三菱ケミカルとの共同開発によって実現したもので、自動車用品業界では世界初となる取り組みです。
現在、使用済み自動車の金属部品はほとんどが再利用されていますが、樹脂パーツの大半は、回収素材の品質の安定性が低く、再利用の技術的な難易度が高かったため、製品にリサイクルすることが困難でした。
この課題を克服するため、ホンダは北海道自動車処理協同組合および三菱ケミカルと連携し、アクリル樹脂のリサイクル実証実験を実施。その結果、異物混入を防ぐ回収方法と、全く新しい素材(バージン材)と同等の品質を持つ樹脂を再生する技術の確立に成功したのです。
この技術により、バージン材の使用割合を減らすことができ、樹脂の製造・廃棄プロセスにおける二酸化炭素(CO2)排出量の削減に貢献すると言います。
このリサイクル素材を採用したドアバイザーについて、ホンダアクセスの担当者は、その販売数が多いという特徴から環境貢献度が高いと語ります。
特にN-ONE e:のような電気自動車では、バッテリー残量を気にしてエアコンの使用を控え、窓を開けて風を取り入れたいというユーザーに選ばれる傾向があるといいます。
一方で、リサイクル素材の活用はまだ新たな取り組みであるため、課題も存在。担当者によると、今回のドアバイザーの価格は、製造工程が増えるため、通常の製品よりもわずかに高くなっており、通常のN-ONE向けドアバイザーが2万2000円(消費税込)であるのに対し、N-ONE e:用は2万8600円と、価格が若干アップしています。
担当者は、これを「環境負荷税」のようなものとしつつ、地球環境への取り組みが一般的になることで、価格アップに対する理解が広がることを期待しています。
ホンダアクセスは、今後こうしたサステナブル素材の積極的な採用を進めることで、コスト面の課題は徐々に解決できると見ています。今回の取り組みは実験的な側面に近く、製造プラントも試作段階にあるため、担当者は「今回のドアバイザーの受注が増えていけば、量産に切り替えてコストも下げられると考えている」と述べています。
なお、リサイクル素材を用いた製品は、N-VAN e:向けのフロアマットにも採用されており、今後もラインナップを増やしていく方針とのことです。
Writer: くるまのニュース編集部
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