2億円! ふるさとの「“手作り”GT-R」がスゴイ! “全幅2.4m”の「超ワイドボディ」は“職人の叩き出し”軽量アルミ製! 年末の“駆け込み需要”を狙い撃つ「ふるさと納税」の起爆剤! クルウチと明和町の“返礼品”「R356」とは!
三重県明和町のふるさと納税に用意されている、寄付額2億円の「GT-R」 。ふるさとチョイス限定で提供される同車は、一体どのようなモデルなのでしょうか。
全幅“2.4m”! 究極の日産「GT-R」がスゴイ!
年末が近づき、ふるさと納税の“駆け込み寄付”を検討する人々で賑わう2025年12月半ば。
返礼品といえば、地域の特産品である肉や魚、フルーツなどが一般的ですが、三重県明和町が用意したラインナップは、それらの常識を根底から覆す、あまりにも規格外なものでした。
なんと、寄付金額「2億円」という超高額設定とともに、日産のスーパースポーツ「GT-R(R35)」をベースにフルカスタムを施したコンプリートカー「R356」が返礼品に設定されているのです。

この前代未聞のプロジェクトは、明和町と、同町で自動車の販売・整備・カスタムを手がける「クルウチ」、そしてふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクの3者が連携して実現したもので、地域産業の魅力を全国へ発信するための起爆剤として企画されました。
話題の主役である“R356”は、単なるドレスアップカーの域を遥かに超えた存在です。
製作を手がけるのは、国産スポーツカーの再生において絶大な信頼と実績を誇るクルウチ。同社はこれまでに130台以上ものGT-Rを世に送り出し、敷地内には歴代GT-Rを中心に約450台ものコレクションを展示する「クルウチ博物館」まで併設しているという、まさにGT-Rの聖地とも呼べるプロショップです。
そんな同社の代表である久留内良彦氏が、「性能面では世界中のスーパーカーと肩を並べるGT-Rだが、さらに見た目のインパクトも兼ね備えたい」という長年の想いを具現化したのが、このR356なのです。
そのスタイリングは、まさに圧巻の一言。デザインのインスピレーションは、次期型GT-Rの示唆とも噂された日産のコンセプトカー「ハイパーフォース」や、1980年代のレースシーンを席巻したグループCカーから得ており、ベース車両の面影を残しつつも、完全に別の次元へと昇華されています。
そして特筆すべきは、その異次元のディメンションです。リアセクションは空気を切り裂くようなロングテール形状へと延長され、それに合わせてノーズもストレッチされた結果、全長は5mに到達。
さらに驚愕すべきは全幅で、左右に大きく張り出したフェンダーによって「2.4メートル」という、ハマー「H1」やマイクロバスすら凌駕する超ワイドボディを実現しています。
この巨大なフェンダーに収まるのは、フォージアート製の24インチホイールと、リアタイヤに至ってはサイズ「405/25R24」という極太のタイヤです。
もちろんR356は、これだけの巨体でありながら、いわゆるハリボテ的な装飾モデルではありません。
ボディ外装は一般的なFRPや樹脂パネルの貼り付けではなく、アルミ板を職人が叩き出して成形した「アルミ製ボディパネル」を新たに製作し、フレームに直接取り付けるという、カロッツェリア顔負けの高度な技術が注ぎ込まれています。
ボルト止めができないリア周りに関しても、走行性能や強度を損なわないようボディの切断を最小限に抑えるなど、長年GT-Rを知り尽くしたクルウチだからこそ成し得る設計がなされているのです。
このようなR356は、元々は「CREWCH★クルウチ妄想のGT-R356C」として「東京オートサロン2025」に出展され、来場者の度肝を抜いたカスタムカーがベースとなっています。
当時、久留内代表は「公認車検を通して、いつか自分で乗る予定」と語っていましたが、今回のふるさと納税企画によって、その「妄想」が一般ユーザーの手にも届く現実のものとなりました。
完全受注生産で、申し込みを受けてから一台一台丁寧に製作されるこの車両は、まさに世界に一台だけのスペシャルマシンとなるでしょう。
そして明和町の「本気」はこれだけにとどまりません。2億円のR356以外にも、マニア垂涎のラインナップが用意されています。
R34型GT-Rをベースに、レース車両を公道仕様へとリメイクした「R34 GT-R レース仕様ベース」は寄付金額1億円。
さらに、近年価格高騰が著しいR32型GT-Rをベースに、ボディからエンジン、足回りに至るまで徹底的にリフレッシュを施した「R32 GT-R リフレッシュモデル」は寄付金額5000万円で提供されます。
「さすがに億単位は厳しい」というファンのためには、GT-Rの整備プランと前述の「クルウチ博物館」の見学ツアーがセットになった「GT-R整備パック+クルウチ博物館見学」が寄付金額100万円で用意されており、こちらもGT-Rオーナーにとっては魅力的な選択肢となるはずです。
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ふるさと納税制度における「寄付金控除」を受けるためには、その年の12月31日までに決済を完了させる必要があります。
もし数億円規模の寄付控除枠を持っており、かつガレージに2.4メートルの幅を持つクルマを収めるスペースがある人ならば、これほどユニークで、日本の職人技術と地域貢献を同時に満たす「節税対策」は他にないでしょう。
三重県明和町から世界へ発信される、規格外のスーパーGT-R。それが実際に公道を走り出す日が来るのか、そして誰がそのステアリングを握るのか。自動車ファンの興味は尽きることがありません。
Writer: くるまのニュース編集部
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