1000万円超えの「“超高級”ロードスター」がスゴイ! 斬新「丸目4灯ライト」&お洒落な“豪華内装”採用! 6速MT×2リッターエンジン搭載! 手作りのフータン「グランドアルバイシン」とは?
マツダ「ロードスター」をベースに、スペインのコーチビルダーが手作業で作り上げる「グランドアルバイシン」。まるで往年の名車のようなクラシックな見た目と、現代の信頼性を兼ね備えた、この超高級オープンカーの魅力に迫ります。
スペインの情熱と日本の技術が融合した「ネオクラシック」の傑作
スペインのコーチビルダー「Hurtan Automobiles(フータン・オートモービルズ)」が手掛ける「Grand Albaycin(グランドアルバイシン)」は、一見すると1950年代から60年代のクラシックカーのような佇まいを見せるモデルです。
しかし中身は最新のロードスターという、まさに夢のような一台。1000万円を超えるプライスも話題となる、このクルマの正体とは一体どのようなものなのでしょうか。

フータン・オートモービルズは、1991年にスペイン・アンダルシア州のサンタフェで設立されました。創業者のファン・ウルタード氏は熱狂的なクラシックカー愛好家であり、「時代を超えて受け継がれる伝統」と「最新のテクノロジー」を融合させることを目指して、独自のクルマ作りを開始しました。
その最新作であるグランドアルバイシンは、マツダの「MX-5(日本名:ロードスター)」のスペイン仕様をベースに、熟練の職人がハンドメイドでボディを架装したモデルです。
最大の特徴は、ベース車両の面影をほとんど感じさせない、その優雅なエクステリアデザインにあります。
ボディサイズは全長4205mm×全幅1820mm×全高1225mmまで拡大。日本のロードスターと比較すると全長はプラス290mm、全幅はプラス85mmも大きくなっており、このワイド&ローのスタンスが、圧倒的な存在感とグラマラスな曲線美を生み出しています。
フロントマスクには丸目4灯のヘッドライトと特徴的なグリルが採用され、深く彫り込まれたフェンダーラインがサイドへと流れるように続きます。リア周りもクラシックな丸形テールランプで飾られ、まるで半世紀前の高級スポーツカーのような佇まいを見せます。
ラインナップは大きく分けて2つのスタイルが用意されています。ひとつは「ヘリテージ」と呼ばれるモデルで、縦基調のグリルやメッシュホイール、各部のクロームパーツによって、往年のクラシックカーの雰囲気を色濃く反映した仕様です。
もうひとつは「ビスポーク」で、こちらはメッシュグリルやスポーティなアルミホイール、マットカラーのアクセントなどを取り入れ、クラシカルな中にも現代的なスポーツテイストをミックスさせた仕様となっています。
さらに、それぞれのスタイルで、ソフトトップの「カブリオレ」と、電動ハードトップ(RFと同様)の「タルガ」を選択することが可能です。
インテリアもまた、ため息が出るほどの上質な空間に仕立てられています。基本設計こそロードスターの使い勝手の良さを残していますが、シートやドアトリム、ダッシュボードなどは最高級のレザーやウッドパネルで装飾され、キルティング加工やパイピングなど、オーナーの好みに合わせたフルオーダー(ビスポーク)が可能です。
ステアリングも上質なレザー巻きに変更され、手に触れるすべての部分から職人のこだわりが伝わってきます。
パワートレインに関しては、日本仕様のロードスターにはない組み合わせが選べるのもマニア心をくすぐるポイントです。
エンジンは1.5リッターと2.0リッターの2種類が用意されています。日本では2.0リッターエンジンは基本的に「RF(ハードトップ)」向けの設定であり、ソフトトップとの組み合わせは、先日発表された「MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER」のような抽選販売された限定車に限られています。
しかし、グランドアルバイシンなら「ソフトトップ×2.0リッターエンジン」という、日本のファンが渇望するパッケージを通常オーダーとして選択可能なのです。
トランスミッションは6速MTが基本で、タルガモデルでは6速ATも選択できます。なお、ベースがスペイン仕様のため、ステアリング位置は左ハンドルとなります。
価格(消費税込)は978万円からスタートし、仕様によっては1300万円を優に超えます。しかし、それは単なる「高いロードスター」ではありません。
中身は信頼性の高い日本製の最新スポーツカーでありながら、外側は世界に一台だけの芸術品。故障の心配におびえることなく、クラシックカーのような優雅な世界観を日常的に楽しめるという点において、唯一無二の価値を持っています。
日本国内では「フータンジャパン」が正規輸入販売を行っていますが、その希少性は極めて高く、街中で遭遇することはまずないでしょう。
「人と同じクルマには乗りたくない」「クラシックカーの美しいデザインは好きだが、維持のしやすさも捨てがたい」。そんな贅沢な悩みを抱えるエンスージアストにとって、グランドアルバイシンは、まさに理想の回答と言えるかもしれません。
Writer: くるまのニュース編集部
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