機械式駐車場で愛車が「ボコボコ」になって出てきた… 一体何が起こった? 入庫時“うっかり”注意不足が原因のことも 気づかずに起こる「最悪の悲劇」 どうすればいいのか
機械式立体駐車場で、きれいな状態で格納された愛車を出したら、なぜか「ボコボコ」の傷だらけに…。驚くような事故ですが、実は誰でも起こり得る可能性があります。
“きれいなはず”の愛車がボコボコになって出てきた
機械式立体駐車場は、クルマをパレットに停車させた後、機械を操作して格納するもので、マンションなどの駐車場でしばしば見られる方式です。
しかし、愛車を出庫させたらなぜか車体がボコボコの傷だらけになり、綺麗だった入庫時とは変わり果てた姿に…。
悪夢のような話ですが、こうした事故は誰にでも起こる可能性があります。

愛車がボコボコの状態になっていたら、まずは「クルマのサイズオーバー」を疑ったほうがよいでしょう。
屋外や屋内などを問わず、多くの駐車場では入庫可能なクルマのサイズが定められていますが、特に機械式ではパレットが可動するため、そうした寸法などが厳密に定められているところがほとんどです。
具体的には全長や全幅、全高以外にも、左右タイヤの外幅、リアタイヤから車体最後部までの距離(オーバーハング)、さらには最低地上高や重量なども上限が決まっています。
駐車するまでに何も問題なく入れたとしても、その後に入出庫の操作をしてクルマが回転したり上下に動いたときに、少しでもサイズオーバーしていたら設備や他のクルマのパレットに接触する危険性は十分にあります。
また、近年ではクルマの電動化などから重量も重くなっており、サイズが問題なくても重量が制限値をはるかに超える場合、パレットの格納機構が耐えられず、落下する可能性もあります。
入庫時には必ずサイズオーバーしていないか、重量は問題ないかをしっかりチェックしたほうが良いでしょう。
そして、次に考えられるのが「格納後にクルマのドアなどが開いてしまった」場合です。
近年の新車に装備されるスマートキーは、カバンから取り出すことなく解錠・施錠可能になり、非常に便利になりました。
さらにパワースライドドアや電動テールゲート、足をかざしてトランクを開けるハンズフリー機能などを搭載するクルマも増えています。
しかし、こうした便利機能が事故を招くときがあります。
クルマを停めて少し離れたタイミング、あるいは入出庫操作で機械が動いているとき、キーがカバンのなかで押され、ドアやテールゲートが開いてしまったり、格納時の動きでハンズフリー機能が誤作動し、トランクが開いてしまうのです。
そのまま気づかず、クルマが出てきたら破損していた、という悲劇になります。
また、ルーフのアンテナをうっかりたたみ忘れてしまい、破損に至るというケースもあります。
大型商業施設など、一部の機械式駐車場では係員が常駐しており、高さのチェックやミラーの格納忘れなどをチェックしてくれますが、マンションなどでは自身で操作しなければならないところも多く、事故事例はかなりあるようです。
機械式立体駐車場を利用する場合は、入庫してすぐに格納操作するのではなく、車両のまわりを一周して安全確認したほうがよいでしょう。
また、電動スライドドアや電動テールゲート、ハンズフリー機能などは念のためオフにしたり、スマートキーがカバンのなかで押されないよう、収納する場所などを工夫したほうが安全です。

































