23年ぶり復活!? トヨタ新型「MR2」登場へ!? ミッドシップ×オープン実現? “庶民のスーパーカー”が新GRモデルとして誕生か

特許庁が2025年12月3日に公開した公報によると、トヨタが「GR MR2」の商標を出願していることがわかりました。新たなGRモデルとして登場するかもしれない新型MR2について考察します。

ミッドシップ×オープンか?

 特許庁が2025年12月3日に公開した公報によると、トヨタが「GR MR2」の商標を出願していることがわかりました。GR MR2は、「陸上の乗物用の動力機械器具」「自動車並びにその部品及び付属品」などが含まれる指定商品として出願されています。

 普通に考えれば、トヨタが「GR MR2」という名前のクルマを発売するための下準備となります。ただし、必ず発売するわけではなく、準備のままプロジェクトが終わってしまうこともあるでしょう。

GRMR2どんなモデルに?(Photo:SRK Designs)
GRMR2どんなモデルに?(Photo:SRK Designs)

 とはいえ、もしもGR MR2というクルマが登場するとすれば、どのようなクルマになるのでしょうか。

 その前に、現在のトヨタの状況を理解しておきましょう。

 まず、トヨタは2025年10月の「ジャパンモビリティショー2025」の直前に、今後のブランド展開の戦略を発表しています。これからトヨタは、センチュリーを筆頭に、レクサス、トヨタ、GR、ダイハツという5ブランドで商品ラインナップを展開するといいます。

 ここで注目は、センチュリーとGRの2つが、独立したブランドとして扱われるようになるということです。

 独立したブランドとして展開するのであれば、たくさんの車種が必要になります。そのためジャパンモビリティショー2025では、センチュリーに追加されるクーペのコンセプトが発表されました。これでセンチュリーには、セダン、SUV、クーペというラインナップが揃うことになり、ブランドとしての体裁が整いました。

 一方、GRについてはジャパンモビリティショー2025ではなく、その後、そして2026年1月の東京オートサロンの前に、何かが発表されると予告されました。それが12月5日の「GR GT」「GR GT3」と「Lexus LFA Concept」の3モデルの発表です。GRのブランドを掲げた2台は、4リッターV8ターボ・エンジンを搭載するスーパースポーツであり、GRブランドのフラッグシップの役を担うことになります。

 この新型モデルもセンチュリーと同様に、独立ブランドとしてのラインナップ拡充となります。

 そんなGRのモデル追加の最中に、露見したのが今回のGR MR2の商標登録です。近いか遠いかはわかりませんが、トヨタが「MR2」復活を視野に入れていることが推測されます。

 次に、現在のGRブランドは、どのような状況でしょうか。

 今、販売されているGRモデルは、コンパクトカーの「GRヤリス」、Cセグハッチバックの「GRカローラ」、2ドアクーペの「GR86」と「GRスープラ」となります。GR SPORTには、ダイハツの「コペン」のGRバージョンも存在します。ところが、このうちGRスープラとコペンGR SPORTは2026年に生産終了となります。

 つまり、来年のGRはGRヤリス、GRカローラ、GR86の3モデルしかありません。将来的にGR GT/GR GT3が加わりますが、ちょっと寂しいというのが正直なところ。特に残念なことは、スポーツカーブランドであるのにオープンカーがないということです。

 ひるがえって、かつてのMR2はどんなクルマであったのでしょうか。MR2は、1985年に初代モデルが誕生しました。その特徴は、エンジンを運転席の直後に置いた、ミッドシップ・レイアウトを採用しているところです。

 当時のミッドシップ・レイアウトは、超高額なスーパーカー専用というイメージでした。ところがトヨタは、FFのカローラのエンジンとミッションを、そのまま運転席の後ろに持ってくるという、コロンブスの卵のようなアイデアでコストダウンを実現。そのため、MR2は世界でも珍しい、庶民でも手の届くミッドシップ・スポーツカーとなったのです。

 そういう意味で、MR2の最大の特徴はミッドシップという部分です。ところが、MR2には、もうひとつ忘れてはならない特徴がありました。それがTバールーフと呼ばれた屋根です。屋根の真ん中に前後に続く梁を残して、ほぼオープントップのようにすることができたのです。

 これが初代モデルの途中から採用され、1989年からの2代目モデルにも継承されていたのです。そして、1999年の後継モデルとなる「MR-S」では、完全なる2シーターオープンとなりました。

 つまりMR2は、ミッドシップの本格スポーツカーだけでなく、オープンカー志向という顔も持っていたのです。トヨタの歴代スポーツカーの中でも、MR2は最もオープンカーに親和性が高かったとも言えます。

 そういう意味で、新世代のGR MR2が生まれるとなれば、ミッドシップは絶対、その上でオープンカーに近い仕様になってもおかしくはありません。トヨタやダイハツには、布ではなく開閉可能なメタルトップの技術も持っています。

 クラシカルな布のトップも魅力的ですが、夏の暑さや冬の寒さをしのぐにはメタルトップの方が有利となります。便利なメタルトップになる可能性も高いでしょう。

 どちらにせよ、スポーツカーブランドとなるGRには華やかなオープンカーの存在が必須と言えます。そう考えれば、もしもMR2がGR MR2として復活するのであれば、オープンカーとして追加される可能性が高いのではないでしょうか。

 今回の商標の申請を、クルマの開発のスタートとするのであれば、新型GR MR2の誕生には最低でも3年以上の時間が必要になります。MR2は2007年に終了(日本では1999年に終了しているが、国外一部地域ではMR-SをMR2として販売していた)したため、2030年ごろ登場となれば23年ぶりの復活となります。

 となれば、どんなパワートレインになるのかは、時代背景次第でしょう。できれば、2030年までには、GRのオープンスポーツカーが買えるようになるのを祈るばかりです。

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Writer: シープロダクション

自動車を中心とした記事制作を手がけている制作ユニット。わかりやすく読みやすい構成を意識し、新車情報やカーライフに役立つ知識まで幅広く発信している。クルマ好きはもちろん、ライトユーザーでも楽しめるコンテンツを心がけている。

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