ブリヂストン「POTENZA S007A」 手応えの良さと乗り心地で上質感を演出

ブリヂストンから新しく登場した「ポテンザS007A」は、プレミアムカーをターゲットに開発されたタイヤです。様々なシチュエーションでの使用を想定したテストコースで、実際に装着したクルマに試乗しました。

欧州を意識し開発されたプレミアムスポーツタイヤ

 ブリヂストンから、同社のスポーツタイヤブランドであるポテンザの名前をかざしたプレミアムスポーツタイヤ「ポテンザS007A」が登場しました。

ブリヂストン「POTENZA S007A」をアウディA4に装着

 世界では依然としてプレミアムカーの高性能競争が盛んで、いまや500馬力、600馬力クラスのハイパフォーマンスカーがゴロゴロいます。ポテンザS007Aはそんなプレミアムカーをターゲントの中心に置いて開発したプレミアムスポーツタイヤです。

 タイヤの顔であるトレッドデザインは、4本の太い縦溝を基調にしたもので、タイヤ中央に3本のブロック列(リブといいます)が配置されているのが特長です。雨降り時の排水を考えると横方向にも溝を作ったほうが有利なのですが、横溝からタイヤノイズが漏れて騒がしくなってしまいます。

 欧州では通過騒音の規制が厳しく、一定の基準を満たしていないと販売できないので、欧州向けを意識したタイヤはノイズを抑えるため縦溝主体のデザインが多く、これが現在のトレッドデザインの流行りにもなっています。

 一見すると平凡な(?)顔つきですが、アルティメット・アイという、走行状態を可視化できるブリヂストン独自のタイヤ開発技術を駆使して細かなチューニングが施されています。例えばリブのエッジが丸められ(リブの)接地面圧が均一になるように設計されていたり、リブを太く(最適化)して手応えを良くしたりといったものです。

 タイヤ構造も、タイヤ断面形状を丸みを帯びた形状(=タイヤプロファイル)に設計することで手応えを良くしたり、タイヤの足首ともいえるホールとの嵌合(カンゴウ)部分(=ビード部)にアラミド製の布を補強材として巻くことで、応答性を高めたり、タイヤの…樽で言うタガに相当するベルト部(トレッド面の底部)にアラミドとナイロンを縒って作ったベルトを巻くことで、ケース(骨格)剛性を高めるなど、ハイパフォーマンスカーの性能を受け止めるために様々な技術やノウハウが込められているんです。

POTENZA S007A

 PSタイヤ開発第一部課長の永井秀さんは、S007A開発のポイントについて、「ポテンザへの期待は高いドライ性能にありますから、接地性を高めるためにケース剛性を上げています」と言っています。

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