スバル新「“4WD”スポーツハッチ」が凄い! 伝統の「金ホイール×巨大ウイング」採用! まさに「“毎日乗れる”スーパーカー」な斬新“パフォーマンスE”がこだわったデザインとは!
面の抑揚やキャラクターラインにも意味がある
【Q】サイドビューに目を移すと、光の移ろいが目に入りますね。
【今井さん】はい、これは機能的な部分ではありませんが、パフォーマンスの表現です。
特にドアの周りは、パッと見はすごくソリッドな硬い面でできているように見えるのですが、リフレクションがドアに入っていった時に後ろ下がりの映り込みが出るように構成しています。
もうひとつリアフェンダーの部分も、ホイールのセンターに向かうような映り込みが入るようにしています。これらはリアにトラクションがしっかりかかっていることを表現して、四駆らしさを見た瞬間に伝わるような表現として取り入れました。
また大きなキャビンが付いていますので、後ろ上がりのキャラクターばかりにしてしまうと腰高に見えてしまうのです。そういったところを抑えて、フロントクォーターから見た時にものすごく腰の座った、いかにも地を這うようなデザインになるようこだわりました。

【Q】前後フェンダーの張り出しを強調するために、少しキャビンを絞っていますね。
【今井さん】はい、これも空力の最適なところまで絞って、しかし居住性は確保しながら、その限界がどこかを空力チームと一緒に決めています。
キャビンをもっと絞ればフェンダーはより出てくるのですが、それをやらずにどれだけリアフェンダーを出せるかにトライしました。
リアドアの後ろを見ると、上に面があるのですね。これが自然と出てくる仕組みとなっていてフェンダーがより張り出して見えるのです。
最適解がこのプロポーション
【Q】パフォーマンスEは、リアにハッチゲートを持ったボディタイプですので、空力的にちょっと弱くなる。しかし、セダンタイプにすると空気を断ち切りやすくなりますよね。それをあえてハッチバックにしたのはなぜですか。
【今井さん】最適解というところが一番かな。エブリデイのところで考えると、このシルエット自体が人中心の我々の考えから来ていますよね。
しかしセダンタイプにすると、長がさらに伸びてしまいます。
そうすると相当大きなクルマになってしまいますので、空力を維持しながら居住性も確保しつつ、なるべくコンパクトにしていこうと考えると、このタイプにたどり着くわけです。
※ ※ ※
生真面目なスバルだからこそ、コンセプトモデルであっても空力要件やスバルならではのゼロ次安全にまでこだわり、デザインされているのは見事と言うほかありません。
今後、パフォーマンスEに含まれている様々なこだわりが実車に投入されていくことでしょう。
そういった視点で改めてこのモデルを眺めて見るのも面白いですね。
































