トヨタが「新型スポーツカー」をまもなく世界初公開! レクサス版も同時発表? 伝説の「トヨタ2000GT」「LFA」超える存在に!? ウワサの新型「GR GT」はどのようなクルマになるのか

トヨタは2025年12月5日の午前11時より、公式YouTubeチャンネルで新型スポーツカーのワールドプレミアをおこないます。いったいどのようなクルマがお披露目されるのでしょうか。現在判明している情報をもとに紹介します。

12月2日には「3台のスポーツカー」の姿を先行公開

 2025年12月5日の午前11時より、トヨタは公式YouTubeチャンネルで、新型スポーツカーのワールドプレミアを実施します。

 はたしてどのようなクルマが世界初公開されるのでしょうか。

トヨタとレクサスの“新型スポーツカー”まもなく正式発表!
トヨタとレクサスの“新型スポーツカー”まもなく正式発表!

 世界中の自動車ファンが固唾をのんで見守る瞬間がついに訪れますが、これに先立ち、現在判明している事実を整理してお伝えします。

 今回の発表に至るまでの経緯を振り返ると、直近の動きとしては、2025年12月2日にトヨタ公式サイト上で正式な予告がなされましたが、それ以前の11月27日から放映が開始されたテレビCMも大きな話題を呼びました。

 このCMには、トヨタのスポーツカーの歴史を象徴する伝説的な名車「2000GT」と、レクサスのスーパースポーツカー「LFA」が登場し、高速周回路を走行しています。そしてその2台を謎の黒いスーパーカーが追い抜いていくという演出がなされていました。

 映像の最後には「2025.12.05 WORLD PREMIERE」の文字とともに、TOYOTA GAZOO Racing(GR)のロゴが映し出され、これが単なる新型車の発表ではなく、トヨタのスポーツカーの歴史における正当な継承者の誕生であることを強く印象付けました。

 このCMの撮影場所にも、トヨタの深いこだわりとメッセージが込められていると推察されています。

 自動車研究家の山本シンヤ氏によると、撮影が行われたのは、茨城県にある日本自動車研究所(JARI)の高速周回路だといいます。

 トヨタは1966年、JARIのテストコースにおいてトヨタ2000GTのスピードトライアルに挑戦し、数々の世界記録と国際記録を樹立しました。そう考えると、あえて自社のテストコースである下山や士別ではなくこの場所を選んだことには大きな意味がありそうです。

 キャッチコピーとして掲げられた「THE SOUL LIVES ON.(魂は生き続ける)」という言葉は、まさに2000GTからLFA、そして今回の新型車へと受け継がれるスポーツカーとしての精神性を表しているといえるでしょう。

 本日12月5日に発表される新型車の正体については、これまで「GR GT」の車名でウワサされ続けてきたモデルの市販バージョンとの説が有力です。

 この車両の源流は、2022年1月の「東京オートサロン」で初公開された「GR GT3 Concept」にまでさかのぼることができます。

 当時、豊田章男社長(現会長)から開発陣へ出された指示は「勝てるクルマを作れ」という極めてシンプルかつ厳しいものでした。

 既存の市販車をベースにレーシングカーを作るのではなく、レースで勝つための車両をまず作り、それを市販化するという「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」の究極の形が、このモデルには体現されています。

 その後、2025年7月の英国でおこなわれたモータースポーツイベント「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」では、「TOYOTA GT Concept」として擬装(カモフラージュ)を施したテスト車両による走行シーンが披露されており、着実な開発の進展が示されてきました。

 また今回のワールドプレミアでは、単一のモデルだけでなく、複数台の発表が行われる可能性も示唆されています。

 今年10月29日から11月9日まで開催された「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」において、レクサスは「スポーツコンセプト」と呼ばれるモデルを展示しました。

 この車両はロングノーズ・ショートデッキという古典的かつ理想的なスポーツカーのプロポーションを持ち、GRから登場する新型車とはプラットフォームを共有する兄弟車なのではとSNSなどで話題を呼んでいます。

 トヨタブランドのGRと、ラグジュアリーブランドのレクサス、それぞれのブランド哲学を反映させながらも、根底にある「走る歓び」というDNAを共有する2台が同時にデビューするとなれば極めて大きなニュースとなるでしょう。

 車両のパフォーマンスやメカニズムに関する詳細なスペックは本日の発表を待つ必要がありますが、これまでのティザー映像やオウンドメディア「トヨタイムズ」での情報発信からは野太いエンジンサウンドや、シフトダウン時のブリッピング音などが確認でき、内燃機関への強いこだわりが感じられます。

 2000GTやLFAのように、今回の新型車もまたトヨタの技術の粋を集めた「トップ・オブ・スポーツ」として、新たな時代を切り拓く役割を担っていることがわかります。

 さらに、この新型車は公道走行モデルとしての側面だけでなく、モータースポーツへの参戦も見据えて開発されていることは、GR GT3 Conceptの頃から言及されていました。

 レースの現場で鍛え上げられた技術が市販車へフィードバックされ、また市販車で得た知見がレースへ還流されるというサイクルは、TOYOTA GAZOO Racingが掲げる理念そのものです。

 本日の発表では、こうしたモータースポーツ活動に関する具体的なロードマップについても言及があるかもしれません。

※ ※ ※

 12月2日に先行公開されたティザー画像には、3台のスポーツカーが並ぶシルエットが映し出されており、GRブランドのモデルとレクサスブランドのモデルがどのように差別化され、それぞれどのような個性を持っているのか、その全貌がいよいよ明らかになります。

 発表の模様はライブ中継され、アーカイブ配信も予想されますが、リアルタイムで歴史的瞬間を目撃できるのは一度きりです。

 自動車産業が100年に一度の変革期にあると言われるなか、トヨタがあえて「内燃機関を搭載した(あるいはそのフィーリングを色濃く残した)ハイパフォーマンスカー」の正体があきらかになるのはもうすぐです。

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Writer: くるまのニュース編集部

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