渋谷〜杉並の“最短ルート”「井の頭通り」がフル4車線化! 環七〜北沢の「ボトルネック」解消でスムーズに! 今後は「代田橋のクランク」&「開かずの踏切」も消滅へ
東京都は2025年11月19日、暫定2車線で運用していた放射第23号線(井の頭通り)の4車線交通を開放しました。
4車線に統一されてスムーズ化
東京都第二建設事務所は2025年11月19日、放射第23号線(井の頭通り)の4車線交通を開放しました。
これまで暫定的に2車線で運用されていた道路が拡幅されたことでどのような影響をもたらすのでしょうか。

東京都では環状線と放射線、補助線という3種類に分類した道路整備が進められており、放射23号線は港区青山3丁目を起点とし、渋谷区および世田谷区を経て、杉並区松庵1丁目に至る延長約12kmの都市計画道路です。
一般的には「井の頭通り」の名称で知られており、表参道方面から明治神宮の南側、代々木上原、都道318号線(環7)を通り、永福町からは京王井の頭線沿いを吉祥寺の手前まで結びます。基本的にほぼ直線の線形で、渋谷区から杉並区の最短ルートとなります。
なお、「井の頭通り」の自体はそのまま武蔵境駅の北側の五日市街道との交差点まで続きます。
今回4車線交通を開放した区間は、世田谷区北沢4丁目の北沢中学校付近「北沢4-26遊び場」から同区大原1丁目西交差点付近までの約600mの区間です。
同区間の道路幅は7mから25mに大幅に拡張され、中央分離帯や路肩、4mの歩道など、生活と物流の両面から使い勝手の良い道路に生まれ変わりました。
工事のために暫定2車線で運用していた頃は、すでに4車線として開放されていた前後区間の交通が流れ込むことで局所的な渋滞が発生していました。
特に、環7の大原2丁目交差点から原宿方面に抜けるクルマが多く、また代々木上原寄りの大山交差点では、茶沢通りや富ヶ谷方面からのクルマも流入。時間帯によってはボトルネックとなっていました。
一連の区間が4車線に統一されたことで渋滞の緩和に期待されているほか、放射方向の幹線道路ネットワーク強化による交通の円滑化も見込まれています。
なお、今後も放射23号線は順次事業化と工事を行う予定で、環7の大原2丁目の交差点から国道20号と接続する松原交差点までの道路整備計画が進められています。
ここは東京都水道局の和田堀給水所の施設があり、まるまる迂回するようにクランク形状となっているほか、道幅も狭く、さらには京王線の踏切もあることから、強烈な渋滞ポイントとなっています。
特に踏切は、全列車が停車して発着本数の多い明大前駅と、その先の短い距離にある代田橋駅に挟まれており、朝夕のラッシュ時は「開かずの踏切」として有名です。
京王線も高架化が予定され、放射23号線とは立体交差になる予定で、渋谷区から杉並区のアクセスも大幅に改善されそうです。
Writer: 春山優花里
フリーランスの編集記者。WEB媒体を中心に15年以上メディア業界で働くなんでも屋。幼少期に叔父の書斎で見た膨大なミニカーコレクションに圧倒され、クルマやバイクに興味を持つ。漫画やアニメ、ゲームが好き。














