「福島~秋田」繋ぐ“新たな高速道”全通に近づく! 「ブツ切れ区間」解消で、東北中央道「横堀道路」11月22日開通! 難所の冬期移動が劇的改善へ
国土交通省湯沢河川国道事務所は、東北中央道の一部を構成する「横堀道路」(下院内IC~雄勝こまちIC、約3.7km)を2025年11月22日15時に開通すると発表しました。今回の開通で冬期の難所である県境エリアの交通課題が解決へ向かいます。福島と秋田を直結する「東北の背骨」全線開通に向け、また一つ重要なミッシングリンクが解消されることになります。
ついに開通日時が決定! 秋田県南部の「空白」埋まる
国土交通省湯沢河川国道事務所は、2025年11月22日午後3時に東北中央自動車道の「横堀道路」を開通します。
今回つながるのは秋田県湯沢市内の下院内ICから雄勝こまちICまでの延長約3.7kmです。
福島から秋田を結ぶ「東北版中央道」の全線開通に向け、また一つミッシングリンクが解消されることになります。

福島県相馬市から秋田県横手市まで、東北地方の内陸部を縦貫する「東北中央自動車道(東北中央道)」。その全線開通に向けた重要なピースが、また一つ埋まることになりました。
国土交通省湯沢河川国道事務所は、東北中央道の一部を構成する「横堀道路」(下院内IC~雄勝こまちIC、延長約3.7km)を、2025年11月22日午後3時に開通すると発表しました。
東北中央道は、常磐道や東北道と接続しながら、山形県の米沢、山形、新庄などを経由して秋田自動車道の横手JCTに至る、総延長約268kmの自動車専用道路です。
今回の開通区間である横堀道路は、秋田・山形県境付近の難所を解消するバイパスとして整備が進められてきました。すでに開通している北側の「湯沢横手道路」と南側の「院内道路」をつなぐ役割を果たし、これによって当該区間の走行性が大幅に向上します。
同日同時刻には、これまで通行止めとなっていた接続区間の「院内道路((仮)上院内IC~下院内IC)」や市道などの通行規制も解除される予定となっており、地域住民や物流ドライバーにとっては待望の瞬間となりそうです。
新しい道路の開通は喜ばしいニュースですが、ドライバーが注意しなければならない点もあります。それはインターチェンジ(IC)の利用方法が変わることです。
これまで終点として機能していた部分なども含め、接続形態が変更されます。特に「下院内IC」は、すべての方向に進行できるわけではない「ハーフインターチェンジ」として運用されます。
具体的には、本線を走行してきた車両は「上り線(山形方面からの車)」のみが下院内ICで降りることができます。逆に、一般道から下院内ICへ進入する場合は、「下り線(秋田方面)」へ向かうことしかできません。
つまり、下院内ICから入って山形方面へ南下することはできず、同様に秋田方面から走ってきて下院内ICで降りることもできない構造となります。利用する際は、目的地と進行方向を事前によく確認する必要があります。
一方で、北側の「雄勝こまちIC」に関しては、これまで制限されていた方向へのアクセスが可能となり、下院内IC方面と須川IC方面の双方向へ行き来できるようになります。

「命の道」として期待される効果とは
わずか3.7kmの区間ですが、この開通がもたらす恩恵は距離以上のものがあります。
最大のメリットは、冬期交通の安全性確保です。並行する国道13号は、冬になると積雪や凍結によるスリップ事故、あるいは雪崩のリスクなどにさらされ、たびたび通行止めや立ち往生が発生してきました。災害に強い高規格道路が完成することで、安定した通行が確保され、地域の孤立化を防ぐことができます。
また、救急医療への貢献も見逃せません。この道路がつながることで、湯沢市内にある雄勝中央病院への搬送時間が短縮されます。
試算によると、院内地区から病院までの所要時間が短縮されるだけでなく、揺れの少ないスムーズな搬送が可能となり、患者への負担軽減も期待されています。
さらに産業面では、横手市や山形県新庄市などに点在する自動車部品工場間の連携強化が挙げられます。サプライチェーンの効率化や、代替ルートの確保という意味でも、企業活動にとって大きなプラス材料となるでしょう。
今回の横堀道路の開通により、東北中央道の未開通区間(ミッシングリンク)は、県境をまたぐ「真室川雄勝道路(事業中)」などを残すのみとなります。
福島~秋田を一本の線で結ぶ「東北の背骨」の完成まで、着実に前進を続けています。
Writer: くるまのニュース編集部
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