新型「軽スーパーハイトワゴン」登場へ! “ジャンル初”の「両側スライドドア」採用でライバル不在! 静かで「めちゃ広ッ!」な車内スペースは“超快適”! BYD「新型ラッコ」の狙いと魅力を聞いた!
BYDが2026年夏に日本導入を予定する新型軽BEV「ラッコ」。一体どのようなモデルなのか、その特徴について聞くことができました。
新型「軽スーパーハイトワゴン」登場へ!
2025年10月29日から11月9日まで開催された「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」でBYD Auto Japan(以下、BYD)は、新型の軽BEV(電気自動車)「ラッコ」を世界初公開し、2026年夏に日本導入すると発表しました。
この新型ラッコとは一体どのようなモデルなのか、その特徴についてBYDの商品企画部担当部長CKプロジェクトリーダーの田川博英さんに話を聞くことができましたので、レポートします。

スライドドアを備えた軽乗用スーパーハイトワゴンのBEVはこれだけ
【Q】このネーミングが面白いですね。なぜ“ラッコ”と名付けたのですか。
【田川博英さん(以下、敬称略)】これはBYDのグローバルビジョンとすごく繋がっているのです。
BYDは「地球の温度を1度下げる」というビジョン“COOL THE EARTH BY ONE DEGREE”を掲げています。
とにかく地球を守りたいという思い。それからラッコは絶滅危惧種なので、そういう海洋生物を守りたい。この両方を守りたいんだという思いを重ねています。
そしてラッコは愛らしさがありますよね。そこからこのクルマにも愛着を持ってほしいという気持ちを込めて、ラッコという名前にしています。
【Q】ではこの新型ラッコの特徴を教えてください。
【田川】とにかくこのクルマの一番のハイライトは、軽の乗用ハイトワゴン系でスライドドアを持つBEVはこのクルマしかないということです。
このパッケージがとにかくラッコの一番のウリですね。
それからバッテリーを2種類用意します。軽のお客様のなかでは、街中しか使わないという方と、もうちょっと遠乗りもしたいんだよねという方の、大きく2つのニーズががあります。
バッテリーを2種類用意したことで、それぞれの要望に対応することができました。
これもバッテリーメーカーを発祥にスタートしたBYDの強みでしょう。
【Q】都市部と地方でもニーズが分かれそうですね。
【田川】地域差というよりも、お客様の使い方でバッテリーの仕様は分かれると考えています。
それからよく一般的に言われることなのですが、地方の方が電気自動車の新車登録割合が高いというデータがあります。
これは間違いないのですが、ただ割合ではなく台数で見ると、やはり大都市圏の方が圧倒的に多いのです。
【Q】ターゲットユーザーはどういう人を想定していますか。
【田川】お客様を限定せず、幅広い色々な方に乗っていただけることを願っています。
ファミリーはもちろん、ご夫婦でしか乗らない方もお買い物の時には便利だし、カップルやお一人でキャンプやアウトドアを楽しむ方にはV2L(クルマに蓄えた電力を外部に供給する機能)を用意しています。
このように乗っていただくお客様を限定しないことで、幅広いお客様に対応でき、購入していただけるのではないかと思っています。
BYDのデザインコンセプトは踏襲しつつ
【Q】デザインは日本の軽を意識しつつ、BYDならではの特徴も持たせていますね。
【田川】まずBYDの「D」をフロントヘッドランプやリアコンビ、ハンドル周りにも使っています。
それからBYDはオーシャンエステティックデザイン、「海洋美学」と呼んでいるデザインコンセプトがあります。
基本的には水面に映る光のゆらぎや水平基調を表現するとともに、リアコンビランプの点々なっている部分は水滴をイメージしデザインしています。
※ ※ ※
このようにBYDが日本市場を徹底的に研究し、狙い撃ちしてきたのがこの新型ラッコです。
BEVでありながらスライドドアを採用し、使い勝手も追及。しっかりとユーザーニーズを把握して2種類のバッテリーを用意するなど周到な戦略が見えてきます。
来夏の発売が楽しみな1台と言えるでしょう。













