2025年9月24日、インドネシアで開催された「ガイキンド・インドネシア国際オートショー スマラン2025」のホンダブースでは、新型「ステップワゴン e:HEV」の正式披露が行われました。

　その会場ではコンパクトカー「ブリオ」が展示され注目を集めました。

　インドネシア自動車工業会が開催する同国最大級のモーターショー「ガイキンド・インドネシア国際オートショー」は、ジャカルタでの本開催に加えて、国内主要都市を巡回する「ザ・シリーズ」としても展開されています。

　2025年は「電動化」をテーマに掲げ、その巡回展のひとつとして9月24日に中部ジャワ州スマラン市で「ガイキンド・インドネシア国際オートショー スマラン2025」が開幕しました。

　会場で最も注目を集めたのは、正式に初披露された新型「ステップワゴン e:HEV」でしたが、多くのハイブリッド車が並ぶなかで、コンパクトカーの「ブリオ・サティヤ」も大きな存在感を放っていました。

電動化一辺倒になりがちな状況の中で、日常の実需を支える入門ハッチバックを提示した点が印象的です。

　ブリオは、東南アジア市場向けに開発されたAセグメントの5ドアハッチバックで、都市部での使いやすさと維持コストのバランスを重視した実用モデルです。

　日本では販売されていませんが、インドネシアでは“国民車”といわれるほどの人気を誇り、フィリピンでも世代ごとの販売実績があります。

　現地では、低燃費小型車枠に適合する「サティヤ」と、スポーティさを高めた「RS」をラインナップ。

　ボディサイズはRSが全長3810mm×全幅1680mm×全高1485mm、サティヤが全長3795mm×全幅1680mm×全高1485mmで、ホイールベースは共通して2405mmとなっています。

　短い前後オーバーハングや見切りのよいボディ形状により、狭い路地や立体駐車場でも扱いやすく、初めてのマイカーとしても適したサイズ感が特徴です。

　パワートレインは1.2リッター直列4気筒SOHC i-VTECエンジンで、最高出力90馬力／6000rpm、最大トルク110Nm／4800rpmを発揮。CVTに加えて5速MTも設定されており、軽量な車体との組み合わせで、市街地では素直な加速フィールと扱いやすさを感じさせます。

　燃費性能とメンテナンス性にも優れているため、通勤や買い物といった日常用途でストレスの少ない移動をサポートしてくれる一台です。

　装備では、サティヤは快適装備を必要最小限に抑えた実用仕様、RSは専用エアロや内装アクセント、大径ホイール、足回りのチューニングによってスポーティさを演出。どちらも後席や荷室の使い勝手が工夫されており、日常から週末の移動まで幅広く対応できるパッケージとなっています。

　価格はジャカルタでの参考値で、エントリーモデルの「サティヤ」が1億7040万ルピア（約154万円）、上級の「RS」が2億4820万ルピア（約224万円）、さらに最上級は2億5820万ルピア（約233万円）と設定されています。

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　SNSでは、ブリオに対してさまざまな声が寄せられています。

　まず多かったのは「軽自動車並みに安いのが魅力」「日本のコンパクトカーよりかなり安いのは驚き」という価格面を評価する声です。

　また、走りの楽しさに触れたコメントも目立ち、「小さくて5速MTがあるって楽しそう」「RSグレードいいね」といった意見も寄せられました。

　さらに、「狭いところでも取り回しが良さそう」というサイズ感への評価や、「ブリオって語感がオモカワイイ」という名前に関する声もあります。

　総じて、“小さくて安くて使いやすそう”という点がユーザーから好意的に受け止められており、日本未導入であることを惜しむ声も散見されました。