新車158万円! 新「“免許不要”のコンパクトカー」発表! 「斬新ドア」採用の“2人乗り”仕様! 名車オマージュ&専用ブラック仕立てがイイ! シトロエン「アミ ダークサイド」仏に登場!
2025年10月30日、シトロエンの超小型モビリティ「アミ」に特別仕様車が追加されました。フランスでは14歳から運転できるといいますが、一体どのようなクルマなのでしょうか。
遊び心あふれる個性的なブラック仕様
日本国内では、道路事情に合った軽自動車やコンパクトカーが人気を維持するなか、今回注目するのは、日本では販売されていないシトロエンの超小型モビリティ「アミ」です。
シトロエンは2025年10月30日、アミに特別仕様車を追加し、翌31日から受注を開始しました。
ベース車との違いはどこにあるのか、そしてアミとはどのようなクルマなのでしょうか。

アミはシトロエン創立100周年を記念して、2019年のジュネーブモーターショーで公開されました。2020年の発売以来、累計でおよそ8万5000台を売り上げた小型モビリティです。
本国フランスでは普通運転免許証が不要の四輪車に分類され、14歳から運転が可能。また欧州の多くの国でも16歳から運転できます。
そんなアミは2025年5月にフェイスリフトを実施し、個性的なデザインに磨きをかけました。
また、同年10月30日に特別仕様車「ダークサイド」の追加を発表し、翌31日から受注を開始しました。
標準仕様車のボディサイズは全長2410mm×全幅1390mm×全高1520mmで、車重はわずか485kgと、日本の軽自動車の半分以下に抑えられています。
軽自動車よりもはるかにコンパクトなボディはもちろんのこと、最小回転半径は3.6mと圧倒的に優れた小回り性能も特徴です。
そんなアミの最大の魅力は、遊び心あふれる内外装です。フロントとリアには丸形ライトがそれぞれ2つずつ装着され、全体的にすっきりとした印象を与えます。
バンパーは前後共通、ドアパネルの形状も左右で共通化されるなど、コストも抑えられています。
標準仕様は「ナイトセピア」というダークブラウンのボディカラーを採用。一方、特別仕様車ダークサイドはオールブラックのボディカラーでまとめ、精悍な印象に仕上げています。
14インチスチールホイールには格子模様のホワイト加飾が施されています。普通の乗用車には見られない独特なポイントも数多くあり、ドアの開き方にも注目です。特に左側の運転席ドアは後方ヒンジで、普通のクルマとは開き方が異なります。
インテリアは非常にシンプルで、装備も最低限に割り切られています。それでも、小さな居住スペースをうまく活用し、収納スペースを設けるなどの工夫が見受けられます。
ステアリング横にはスマートフォンを置くホルダーを、助手席側の足元には手荷物を収納できるスペースを設けています。
後部座席はなく、2人が乗車可能です。ウインドウは手動式で、シトロエン往年の名車「2CV」にインスパイアされた上方向に開く構造を採用。天井部にはパノラミックルーフを標準装備し、明るく開放的な空間を実現しています。
エアバッグを搭載していないためか、ステアリングホイールは中央が凹んだ独特の形状をしています。
シフトレバーの代わりとして、ステアリング横に「R」「N」「D」のシンプルなボタン類が並びます。なお、ドアミラーは固定式で、後方を確認するルームミラーは搭載されていません。
なお、ダークサイドの内装はグレーで統一され、専用のエクステリアに合わせた統一感のあるコーディネートとなっています。
パワートレインは最高出力6kW(8.16PS)の電気モーターを搭載。バッテリーは5.5kWhのリチウムイオン電池で、航続距離は75km、最高速度は45km/hに抑えられています。
助手席側にあるケーブルで簡単に充電でき、満充電までの所要時間は220Vの普通充電で4時間です。
アミ ダークサイドの価格は、フランスをはじめ欧州各国で8890ユーロ(約158万円)から販売され、2026年1月の納車開始を予定しています。
もし仮に日本で購入できるとしたら、クルマのサイズから保険料や自動車税などの維持費も格安に抑えられるでしょう。
買い物や通院など日常の短距離移動で使用する場合には、非常に便利なモビリティといえそうです。
Writer: 山城颯太
理系国立大学を卒業後、自動車メディアを中心にフリーランスのライターとして活動中。TOEIC 925点。クルマから電車、飛行機まで乗り物大好き。主に新型車のグレードに焦点を当てたモデル紹介、海外車の執筆などを担当。
























