2025年10月29日に開幕した「ジャパンモビリティショー2025」のダイハツブースでは、FR（後輪駆動）レイアウトとなった「K-OPEN（コペン）」のコンセプトモデルが高い注目を集めていますが、その右に展示されている「K-VISION（ケイビジョン）」というモデルも注目したい1台となっています。

　最大の特徴はダイハツのハイブリッドシステムである「e-SMART HYBRID」を軽自動車として初めて搭載している点にあります。

　どのようなモデルなのでしょうか。

　e-SMART HYBRIDは、エンジンで発電した電力でモーターを駆動させて走行するシリーズ方式のハイブリッドシステムとなっており、電気自動車と同じモーター駆動の走りを、充電の煩わしさなしに楽しめるという特徴を持っています。

　すでに小型SUVの「ロッキー」には搭載済のハイブリッドシステムではありますが、軽自動車に搭載するということで当然ながら発電用エンジンも660ccとなっており、この方式のハイブリッドを搭載する軽自動車は世界初ということになるのです。

　なお、発電用のエンジンは現行のダイハツの軽自動車に搭載されているKFエンジンがそのまま採用されていますが、発電用に特化したチューニングをすることで効率を20%ほど向上させており、燃費性能も20%ほど向上しているとのこと。

　そしてK-VISION本体としては、両側スライドドアを備えるトールワゴンタイプの車両となっており、助手席側はセンターピラーレスのパノラマオープンドアを採用。

　ダイハツの軽スーパーハイトワゴンである「タント」にも似たパッケージングですが、このK-VISIONが「次期タント」ということではないようで、全高も1680mmとタント（全高1755mm-1775mm）よりも低めに設定されています。

　デザインは、スクエアな箱型テイストとなっており、プレーンでありながらもシンプル過ぎない絶妙なさじ加減が好印象。前後のライトから繋がるラインやドアパネル下部には絞りを入れることでキャラクターをしっかり際立たせました。

　展示された車両のボディカラーは、キャラクターラインの陰影が分かりやすいような「ビジョンシルバー」という特別なカラーをまとっており、マテリアル感を残しつつも金属感の強すぎない、温かみも感じる色合いとなっていました。

　インテリアは、シンプルで直感的な運転席周りとし、棚のような形状のインパネは使いやすさを感じさせるもの。アクセントとしてターコイズカラーを用いており、シンプル一辺倒ではない点にも注目したいところです。

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　K-VISIONはあくまでコンセプトモデルということですが、軽自動車用のe-SMART HYBRIDはまもなく投入されることが決まっているとのこと。

　一体どのモデルに搭載されることになるのか、期待しましょう。