ダイハツ新「“FR”スポーツカー」世界初公開! 軽ボディ×「“初代オマージュ”の丸目ライト」採用の2人乗り仕様! 「世界で唯一のパッケージ」濃厚の次期型を示唆する「K-OPEN」について聞いてみた
現行「コペン」の生産終了が迫る中、ダイハツは「ジャパンモビリティショー2025」で新たなコンセプトカー「K-OPEN」を世界初公開しました。FRレイアウトを採用したこのモデルは、果たして軽自動車として登場するのか。次期コペンへの期待が高まります。
「クルマ好き」を笑顔にするため次期型は“軽FR”濃厚か?
2025年10月31日から一般公開される「ジャパンモビリティショー2025(以下、JMS2025)」に先立ち、同月29日にプレスデーが開催されました。
ダイハツは「K-OPEN」および「K-OPEN ランニングプロト」を出展し、多くのメディアから注目を集めていました。

ワールドプレミアとなったK-OPENは、初代「コペン」を彷彿とさせる丸型ヘッドランプと、軽自動車規格(全長3395mm)ながら力強く張り出したフェンダーが特徴のコンセプトカーです。
最大の注目点は、現行モデルのFF(前輪駆動)からFR(後輪駆動)レイアウトへと変更された点にあります。
パワートレインは、660ccの3気筒ターボエンジンにMT(マニュアルトランスミッション)が組み合わされると予想されています。
同時に出展されたK-OPEN ランニングプロトは、現行コペンの車体をベースに、ハイゼット用エンジンを傾けて搭載(スラントエンジン化)し、同車のデフを流用してFR化した先行スタディモデルです。まさに「軽FRは楽しいのか」を検証するための試作第1号車といえます。
今回、これらのモデルについて、ダイハツ ガズーレーシング企画開発の相原泰祐氏にインタビューを行いました。
まず、JMS2023では普通車規格の「ビジョンコペン」を展示していましたが、今回は軽自動車枠にこだわった方針なのか、それとも普通車の可能性も残しているのかを尋ねました。
これについて相原さんは、「JMS2023で私たちがお伺いしたかったのは、『5ナンバーサイズのFRコペンはいかがですか』ということでした。FRは驚くほど大好評でしたが、一方で『軽自動車にこだわってほしい』という声も多く寄せられました」と語ります。
コペンユーザーからは、「軽じゃないとすれ違えない道がある」「四隅まで届く一体感が魅力」という意見が多かったといいます。
相原さんは続けて、「私たちが目指しているのは『クルマ好き』を笑顔にすること。そのために方向性を改め、軽自動車規格に戻すことにしました」と、ユーザーの声を受けて方針転換した経緯を明かしました。
さらに、現行コペンが2026年8月末で生産終了となるなか、次期型モデルにK-OPENの要素をどのように継承・発展させていくのかを尋ねたところ、相原さんは「このランニングプロトは、現行コペンの車体に『ハイゼット』のエンジンとデフを組み合わせ、『軽FRは楽しいのか』を試した試作第1号車です」と説明。
続けて、「FFのコペンでは、特に『コペン GR SPORT』でかなりやり切った感があります。フルモデルチェンジでFFを超えるのは難しい。だからこそ、FRならではのドリフトなどFFではできなかった“クルマの喜び”を実現したい」と、次期型でFRを採用する意義を強調しました。
最後に、次期コペンの市販化時期や開発マイルストーン、そして社内やユーザーからの反響について尋ねました。
これについて相原氏は、「市販化の時期はまだ本当に決まっていません。『世界で唯一の軽FRスポーツ』という高いハードルに挑んでいる最中で、今は登山でいうと“登り始めたばかり”の段階です」とコメント。
また、「社内からも『やりたい』『自分も買いたい』という声が上がっていますが、何より大切なのはお客様の声です。『クルマ好き』を笑顔にするという目標に向け、皆さまからのコメントをお待ちしています」と語りました。
次期コペンは、ユーザーの声を反映し「軽自動車のFR」として開発が進められているようです。
市販化時期は未定ですが、「クルマ好き」を笑顔にするという高いハードルに向け、開発はまさに今、歩みを始めたばかりです。



































































