ダイハツが「超小型“軽トラック”」世界初公開! “親子3人”で乗れる「めちゃ扱いやすいサイズ」! 名車オマージュの「ミゼット“X”」JMS2025でお披露目

ダイハツは2025年10月29日から開幕した「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」に、ひときわ小さなボディの「ミゼットX」を出展し、注目を集めていました。どのようなクルマなのでしょうか。

「原付以上軽自動車未満」な「絶妙サイズ」

 東京ビッグサイト(東京都江東区)を会場に開催されている「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」。

 小さいクルマを得意とするダイハツのブースでは、さまざまな軽自動車のコンセプトモデルが展示されていますが、中でもひときわ小さなボディで来場者の注目を集めていたのが「ミゼットX」でした。

斬新シートレイアウトも楽しい!
斬新シートレイアウトも楽しい!

 1957年に登場した初代「ミゼット」は、当時需要の高かった「オート三輪トラック」市場に投入された超小型モデルで、廉価かつ完成度も高かったことから、瞬く間に人気車種となったという、現在のダイハツの礎(いしずえ)となったクルマです。

 初代ミゼットは1972年に終売となりますが、1996年には初代のコンセプトを踏襲しつつ4輪となった「ミゼットII」が登場。

 このモデルも軽自動車でありながら軽自動車枠よりも小さなボディを持っており、近隣の小口配送などに最適な車種として重宝されたのでした。

 今回展示されたミゼットXは、そんな歴代ミゼットの特徴を盛り込んだ小型モビリティとなっており、2輪の気軽さと4輪の便利さを融合した、「原付以上軽自動車未満」なコンセプトカーとなっています。

 パワートレインは、BEV(バッテリーEV:電気自動車)を想定しています。

 独特なシートレイアウトもみどころです。運転席を中央に備え、リアには子供用のジュニアシートを左右2脚装着することで、母親と子供2人が乗れるスペースを確保しているのが面白いところ。

 この着座位置は「ママチャリ」の目線に近いものとなっており、大きくラウンドしたフロントウインドウの見晴らしも同等。

 リアに座る子供の目線もママチャリと同等ながら、運転席を中央としたことで更なる視界が確保されているのも魅力です。

 エクステリアは、歴代ミゼットを彷彿とさせる愛らしいデザインとなっています。

 ドアは乗降性に優れたリアヒンジタイプを採用。リアヒンジとしたことで、前方に備わったドアノブにはカメラを内蔵し、ミラーを廃したシンプルなデザインとなっているのもポイントです。

 JMS2025会場の展示車両のリアにはラゲッジボックスが備わっていましたが、荷台や荷室などモジュール化したものを搭載することも可能で、使用するユーザーのニーズに合わせた変更ができるようにもなっているとのこと。

 ダイハツ公式サイトのムービーでも、そうしたさまざまな形態のミゼットXが紹介されていました。

※ ※ ※

 ただ現実問題としては、さまざまな規制がハードルとなり、ミゼットXを軽自動車として市販化するのは容易ではないのだといいます。

 小型モビリティとしての制度作りも含めて、実際にこのようなモデルを発売できるように活動していきたいとダイハツブースの開発担当者は話していました。

 そのためにも、ユーザーからの声や意見を広くJMS2025会場で集めるということなので、ダイハツに伝えたい想いがある人はぜひ会期中に会場に足を運んで、ブースの担当者に意見をぶつけてみてはいかがでしょうか。

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Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

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