トヨタが新たな「センチュリー“クーペ”」を世界初公開! 史上初の「クーペボディ」は“匠の技術”で「スーパーラグジュアリー」を実現 従来にない「唯一無二の日本車」を披露
トヨタは「ジャパンモビリティショー2025」において、最高級車「センチュリー」のコンセプトカー「センチュリークーペ」を世界初公開しました。
史上初の「センチュリークーペ」お披露目
トヨタは2025年10月29日に開幕した自動車ショー「ジャパンモビリティショー(JMS)2025」において、コンセプトカー「センチュリークーペ」を世界初公開しました。
従来の4ドアセダンや2023年に登場した5ドアSUVに続き、史上初のクーペとなります。どのようなクルマなのでしょうか。
センチュリーは1967年に登場しました。国産乗用車の最上級車種として半世紀以上に渡り、皇族や国内外の来賓のほか、VIPや重役の送迎など、フォーマルなシーンで活躍しています。
センチュリーの名称はトヨタグループの「生みの親」である豊田 佐吉氏の生誕100周年に由来するもので、トヨタとしてもひときわ特別なモデルです。
生産も通常のトヨタ車とは全く異なり、熟練の職人による手作業の工程を多数取り入れ、完成検査も実に厳格なものとし、極めて高い品質を担保します。
デザインなどは日本の伝統に加えて、トヨタの祖業である織機の意匠などを採用。非常にフォーマルで威厳のあるものとし、インテリアは後席に座るゲストのため、最上級の快適性や静粛性を目指しています。
現在販売中のモデルは、2018年に登場し、ハイブリッド化された4ドアセダンの3代目モデルを主軸としつつ、2023年9月には史上初となる5ドアSUVタイプ(センチュリーSUV)が追加。
従来はショーファーカーとしてゲストの送迎するのを主な目的としていましたが、センチュリーSUVでは自身でハンドルを握って楽しむという、これまでにない新しい形を提案しました。
2025年10月13日、トヨタはオウンドメディアの「トヨタイムズ」でライブ配信を行い、トヨタグループのブランド展開やJMS2025で披露するクルマの一部などを公開。このとき、センチュリーをひとつの「ブランド」として展開していくことを明らかにしました。
そして今回、JMSの場で正式にセンチュリーブランドが誕生するとともに、新たにセンチュリークーペが披露されました。
トヨタの執行役員のサイモン・ハンフリーズ氏は、センチュリーブランドについて以下のようにコメントしています。
「1967年の誕生以来、センチュリーは、トヨタの最高峰であるだけでなく、日本を代表する車であり続けてきました。
そしていま、その使命は、“匠の技”を世界へ広め、トヨタ、そして日本の未来を照らしていくことです。
それと同時に、エンブレムに刻まれた鳳凰のように、センチュリー自身も生まれ変わるときを迎えています。新しい時代だからこそ、新しいセンチュリーが必要です。
センチュリークーペ、SUV、新しい『GRMN セダン』は、センチュリーの持つ気品に、新たな“Flair”(色気)を添える存在です。
日本の伝統の技と、現代的なデザインの融合。職人の手によって一つひとつ丹念に仕上げられる、匠の技。お客様一人ひとりの感性に合わせて仕立てられる、完全なビスポーク。唯一無二の存在感。
センチュリーは、スーパー・ラグジュアリーの世界に、新たな色気と創造性をもたらしていきます」
新たなセンチュリークーペ コンセプトは、センチュリーブランドの「One of One(唯一無二)」の思想のもと、ステアリングを握って運転を楽しむ「ドライバーズカー」と、VIPを送迎する「ショーファーカー」を融合。
Formal(フォーマル)とFlair(色気)を両立させ、圧倒的な存在感と究極のフレキシブル空間により、唯一無二の日本車を実現したといいます。
内外装などには日本の美と日本のモノづくりを結集し、工芸品レベルの仕立てを目指しました。

センチュリークーペ誕生の経緯を、開発担当者は以下のように話しています。
「今回(センチュリー)ブランドを立ち上げていく上で、(従来は)伝統的にセダンでショーファーユースとして後席に乗るためのクルマみたいなものだったのが、(センチュリーSUV)で新しいボディタイプになり、ショーファーカーの新しい形という定義と、一方でパーソナル(個人)で所有してもいいという、新しいスタイルのショファーカーっていうのを定義しました。
それに対し、さらにショーファーカーという定義を進化させる意味も含め、センチュリークーペではクーペだがショーファーカーという(新しい)ものを実現しました」
フロントやリアは4つの灯体で構成され、センチュリーSUVと近いデザインではありますが、ロングノーズ&ショートデッキのスタイルや、ルーフからリアにかけては非常に流麗なデザインで、存在感と躍動的なイメージを感じさせます。
ボディは燃えるような鮮烈な朱色で、前後バンパー下部やフェンダーアーチモール、サイドスカートはグロスブラックとし、引き締まった印象を与えています。
ドアは左側は前後に開く両側スライドドア、右側が通常のヒンジドアと非対称で、乗降性とドアが開いたときのスタイリングの良さを両立しています。
インテリアは助手席と運転席で異なる仕立てで、運転席側は異型ステアリングとトップマウントメーターにより操る楽しみを感じさせる一方、助手席はリクライニング機構とオットマンを装備し、くつろぎの空間を演出しています。
先出の両側スライドドアや助手席のリクライニング機能などを採用することで、クーペでありながら広大な室内空間も実現しました。
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なお、JMSのブースでは、センチュリークーペとともに、セダンのセンチュリーには「GRMN」仕様のほか、センチュリーSUVにはマットブラックの仕様も展示しています。
Writer: くるまのニュース編集部
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