“いいタイヤ”の条件って? コンチネンタルタイヤ「UltraContact UX7」「SportContact 7」試乗リポート

サーキットでも安心のグリップ力 「SportContact 7」の安定感を体感!

 次にサーキットと一般道で、ハイパフォーマンスタイヤであるSportContact 7に試乗しました。当然ながら先ほどのUltraContact UX7と比べると乗り心地はやや硬い印象ですが、街乗りも不快感なく対応できる範囲となっています。これなら同乗者からも不満は出ないはずです。

 しかもロードノイズは思ったほど大きくなく、スポーツタイヤであることを忘れてしまうほど静かな乗り心地で、しっかりとコンフォート性能も確保されているスポーツコンフォートタイヤといった印象です。

続いて、サーキットで「SportContact 7」を履いたゴルフRヴァリアントに試乗。コントロールが難しい路面コンディションだが、安心してクルマを走らせることができた
続いて、サーキットで「SportContact 7」を履いたゴルフRヴァリアントに試乗。コントロールが難しい路面コンディションだが、安心してクルマを走らせることができた

 そしてハイペースでのサーキット試乗。今回の試乗車はゴルフRヴァリアントなので、テスト車の性能はぬかりなしです。

 試乗時は雨上がりということもあり、路面はぬれている箇所と乾いている箇所が入り交じったコンディションですが、この難しいコンディションでも唐突にグリップが失われることはなく、タイヤからのインフォメーションを信じて攻め込むことができました。

 グリップは他メーカーのトップに位置するスポーツタイヤと比べるとそこまで高くはない印象でしたが、サーキット走行をこなすには十分。スポーツ走行に慣れていない人にも勧められる確かなグリップ力があります。街乗りからサーキットまでオールラウンドにこなしてくれる雰囲気です。

 街乗りでも感じましたが、コース内の縁石に乗ると剛性はやや硬めな印象でした。もう少しタイヤ剛性が柔らかいほうが、コントロール性が高まり扱いやすい感触になると思いますが、最近はスポーツモデルでも車重が重たくなっているため、これくらいの剛性は必要なのでしょう。

 今回試乗したタイヤ(SportContact 7)はコンパウンド技術をより進化させたそうなので、耐摩耗性に優れながら柔らかいコンパウンドを使用することで、剛性の硬い部分を補っている印象でした。

 そして、この柔らかいコンパウンドがスポーツ走行時のドライバーへの良好なインフォメーションはもちろん、街乗りでのコンフォート性能の高さという副産物も生んでいるのです。

 コンフォート性能やスポーツ性能、タイヤに求める性能は愛用しているクルマやカーライフによってさまざまだと思います。今回試乗した2つのタイヤはキャラクターが異なる銘柄ですが、どちらも「いいタイヤ」を求める人にとってはオススメできる選択肢と言えます。

【画像】コンチネンタルの新「SUVタイヤ」と「ハイパフォーマンスタイヤ」に試乗した様子を見る(22枚)

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Writer: 西川昇吾

1997年生まれ、日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。大学時代から自動車ライターとしての活動をスタートさせる。現在は新車情報のほか、自動車に関するアイテムや文化、新技術や新サービスの記事執筆も手掛ける。また自身でのモータースポーツ活動もしており、その経験を基にした車両評価も行う。

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