国交省が「今すぐに高速を降りなさい!」命令!? 超・悪質な「重量オーバー特殊車両」を一斉取締り! ルールガン無視の「不正通行車」3台をその場で検挙! 新潟で合同取締り実施

国土交通省 高田河川国道事務所は、国道8号と北陸道で特殊車両・過積載車両の取り締まりを実施しました。計3台で違反が確認されたといいます。

「いますぐ積荷を減らしなさい」命令も

 国土交通省 高田河川国道事務所は2025年10月3日、新潟県警とNEXCO東日本とともに、国道8号と北陸道で特殊車両・過積載車両の取り締まりを実施したと発表しました。

 一連の取り締まりで計3台の違反が確認されたといいます。

重量のある車両の例(画像:PIXTA/イメージです。今回の事案とは無関係です)
重量のある車両の例(画像:PIXTA/イメージです。今回の事案とは無関係です)

 特殊車両(特車)とは、道路法第47条および車両制限令で定められた、公道で通行可能なサイズや重さを超える車両のことを示します。

 車両制限令で定められている「一般的制限値」とは具体的なMAX数値のことで、大きさが長さ12m×幅2.5m×高さ3.8m(高さ指定道路は4.1m)まで、重さが総重量20t(高速自動車国道または指定道路は25t)、軸重10tまでとなっています(一部特例もあり)。

 道路の設計はこの道路法や車両制限令と密接に関係しており、この基準を元に設計・建設がされています。

 そのため、もし制限値を超えてしまうと、重さで舗装や橋脚などの構造物にじわじわダメージを与えるとともに、サイズオーバーで道路上にある看板や信号などに接触する可能性や、トンネルや料金所に激突して破壊する可能性があります。

 運転時は、あまりに大きすぎて周りのクルマに危険をおよぼしたり、重量オーバーによってブレーキが効かなかったり、横転や転覆など重大事故のリスクが高まります。

 また道路にダメージを与え続けると、工事で補修することが必要になり、時間と税金のムダになり、交通流にまで影響を及ぼします。

 そのため、基本的には一般的制限値を超えるクルマは通行できません。

 ただし、運搬する荷物の大きさや、オールテレーンクレーンなど大規模建設現場で必要な大型重機を走らせて現場まで持っていく必要もあります。

 こういったケースに対しては、通行経路や道路管理者の許可、車検証や車両の詳細を記した説明書などの書類を集めて「特殊車両通行許可(特車通行許可)」を受ければ、特例で通行することができます。

 特車通行許可はオンラインでも申請が可能で、以前よりも容易な手続きが可能となりましたが、未だに無許可の特車による不正通行はなくなっていません。

 今回、高田河川国道事務所が発表したのは、国道8号の渋柿浜パーキング(新潟県上越市)と北陸道 上越ICで実施した取り締まりでした。

 いずれも10月2日の14時〜16時で一斉に実施され、不正な特車に加え、積荷の重さがクルマの最大量を超えていないかという過積載についても調べました。

 このうち計3台(国道8号:2台、上越IC:1台)の特車で、違反が見つかったといいます。過積載はいませんでした。

 違反した内容は、国道8号の2台が「無許可(特車通行許可を受けていない)」「許可証不携帯(許可証を持っていない)」、上越ICの1台が「総重量(許可した重さよりもオーバーしていた)」というものでした。

 国道8号の無許可と許可証不携帯については警告で済ませていますが、上越ICの総重量違反に関しては「措置命令」が下され、違反車はすぐにICを降りるとともに、クルマを停止させる必要があります。

 本来の許可証に記載の重量になるまで積荷を減らせば、再び特車通行許可を受けて通行することができます。

 ちなみに、こうした措置命令を繰り返し受けると、運行した会社に警告書の送付や是正指導が入るほか、日本高速道路保有・債務返済機構の公式サイトに「この会社はルールを守らない会社です」と会社名や違反した内容が公表されます。

 場合によっては特車通行許可の取り消しや、道路の管理者から出禁を食らう場合もあり、さらには刑事告発されて会社と運転手それぞれに「100万円以下の罰金」が科される可能性もあります。

 同事務所は「今後も引き続き現地取締りを行うことで、道路構造物の保全や重大事故の防止に努めてまいります」と、断固として法令違反車の通行を許さない構えです。

【画像】「えっ…!」これが実際に捕まった「重量オーバー“違反車両”」です(23枚)

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Writer: くるまのニュース編集部

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