ライバルは「センチュリークーペ」!? 新「“高級”クーペ」世界初公開! 旧車デザイン×光る巨大グリル採用! “未来のメルセデス・ベンツ”を示すコンセプト「ヴィジョン・アイコニック」欧州で登場
独メルセデス・ベンツは2025年10月14日、欧州で次世代を示すコンセプトカー「ヴィジョン・アイコニック」を初公開しました。どんなクルマなのでしょうか。
新世代メルセデスは“レトロ×フューチャー”が融合!
独メルセデス・ベンツは2025年10月14日、欧州で次世代を示すコンセプトカー「Vision Iconic(ヴィジョン・アイコニック)」を初公開しました。
クラシックな要素と最新技術を組み合わせた大胆な車両は、ブランドが描く未来像を鮮やかに示しています。

近年、各ブランドが“ハイエンドクーペ”というフォーマットを新たに再定義し始めています。日本では、トヨタが誇る最高級モデルの新派生「センチュリークーペ(仮称)」が2025年10月13日に明らかになり、ショーファーカーの優雅さとスポーティな佇まいを融合したことが話題を呼びました。
そして今回、メルセデス・ベンツが公開した「ヴィジョン・アイコニック」も、その世界的潮流に呼応するかのように登場したラグジュアリークーペです。ブランドが掲げる“次世代のアイコニックデザイン”を具現化したコンセプトモデルであり、クラシックとモダンの美学を見事に融合させた一台となっています。
1930〜50年代の名車を思わせるロングノーズのフォルムや曲線的なボディラインに、近未来的なディテールを組み合わせています。
1930年代の自動車デザインの黄金期にインスピレーションを得たというこのモデルは、堂々としたボンネット形状や彫刻的な流麗なライン、そしてアールデコ調のエッセンスを調和させ、まさに伝統と革新を同居させた存在といえるでしょう。
フロントマスクでは、ブランドの象徴ともいえる大型グリルがひときわ目を引きます。BEV(電気自動車)であるにもかかわらず、冷却性能よりも造形美を重視した“発光型グリル”を採用。内部には無数のLEDピクセルを配し、走行状況やモードに応じて光が変化することで、まるでクルマが意思を持つかのように表情を変える仕組みです。
このデザインは、100年以上にわたりメルセデス・ベンツの“顔”として受け継がれてきた伝統的なクロームグリルへのオマージュでもあります。「Sクラス」の先祖にあたるW108/W111型、そして伝説的な「600プルマン」に見られたアップライトグリルを再解釈したもので、象徴的な存在感を放っています。
サイドビューは極めて流麗で、立体的なフェンダーとショートデッキを組み合わせたプロポーションを採用。リアには一体型の薄型テールライトを備え、ボディ全体が風の流れを意識した滑らかな造形となっています。
ホイールデザインも特徴的で、エアロディッシュ形状の中にクローム調パーツを組み込み、往年のクラシックカーを思わせる雰囲気に仕上げられています。
インテリアは“ラウンジ”を思わせる上質な空間で、伝説の「300SL」を彷彿とさせるベンチシートとエレガントなリアシートを採用。クラシカルな木目パネルと透明素材を組み合わせたインストルメントパネルが特徴で、ディスプレイ全体がシームレスに連なる構成を採用しています。
レザーや織物など天然素材を多用しながらも、環境負荷を抑えるサステナブルな設計思想が貫かれています。
メルセデスによると、ヴィジョン・アイコニックにはAI(人工知能)を活用したユーザーインターフェースが搭載されており、ドライバーの感情や走行環境に応じて照明や音響を自動的に最適化するとのこと。
さらに、ステアバイワイヤ制御やソーラーパネルを利用したエネルギー補助システムなど、将来の量産モデルへの応用が期待される技術も組み込まれています。
同社はこのモデルを「過去のアイコンへの敬意と、次世代モビリティへの挑戦を融合した象徴」と位置づけており、近い将来登場する電動ラグジュアリーモデルの方向性を示唆するものとしています。
Writer: くるまのニュース編集部
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