トヨタ新「低燃費コンパクトカー」がスゴイ! 「リッター33キロ超え」だけど実際の数字は? 一般・高速道路&エアコンONで“普段走り”して感じた「アクア」の進化と「気になる燃費」は?
実走で感じた魅力と気になる燃費
今回、試乗したのは上級グレード「アクア Z(2WD)」モデルで、WLTCモード燃費は33.6km/Lです。湘南を出発し、新湘南バイパスや首都高湾岸線を経由して東京・江東区の若洲エリアまで向かいました。
エアコンは25度、風量は2に設定し、道路状況に応じてエコ、ノーマル、パワープラスモードを切り替えながら一般道と高速道路を走行する、現実的な走行環境とルートです。

出発直後、まず印象的だったのはEV走行の自然さです。郊外の緩やかな上り坂でも、バッテリー残量に応じてモーター走行を優先する制御が働き、時速40km/h付近まではほとんどエンジンが作動しません。
開発陣は「従来モデルでは坂道でエンジンが頻繁に作動していたが、改良型ではモーター主体で粘り強く走れるよう制御を最適化した」と話しており、アクセルを踏み込むとモーターがスムーズにトルクを送り出し、力強さと静粛性が両立しているのを実感できます。
そして信号待ちや渋滞ではブレーキホールド、さらにスムーズストップが絶妙に効きます。
停止時にブレーキを保持してくれるブレーキホールドは、アクセルを踏むだけで自然に発進でき、ストレスを大幅に軽減。
また途中、町田(東京都)や川崎(神奈川県)付近で数kmに及ぶ渋滞に遭遇しましたが、レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)により、先行車との車間距離を4段階で設定でき、長い渋滞でも快適に追従走行が可能でした。
モード切替も便利で、エコモードでは燃費重視の走行、ノーマルやパワープラスモードでは加速性能が引き締まり、追い越しや合流もスムーズに行えました。
停止から発進までの動きも滑らかで、小型ハイブリッド特有のもたつき感はほとんどありません。
そして走行すること約2時間、メーターに表示された平均燃費は31.6km/L。実際に数値を見て驚きました。
エアコンを使用し、一般道路や高速道路、渋滞も含む条件にもかかわらず、カタログ値の33.6km/Lに迫る数字を記録しており、その優秀さに感心せざるを得ません。
市街地でもモーターによるEVモード走行が頻繁に活用されるため、燃費面での満足度も高く、開発陣が強調していた「上質な日常使い」を実感できました。
※ ※ ※
今回の試乗で改良型アクアは、単なる「燃費重視のコンパクトカー」ではなく、静粛性・乗り心地・安全性を含めた総合的完成度で勝負する一台であることが明確になりました。
プリウス譲りのデザイン言語や凛としたフロントマスクは街中でも存在感を放ち、EPBやブレーキホールド、スムーズストップなどの標準装備により、運転の楽しさと安心感もさらに強化。
コンパクトカーながら大人が満足できる完成度を持ち、日常使いから長距離まで幅広く活躍できるモデルに仕上がっています。
「実用性と上質感を両立させたアクア」という言葉が、今回の試乗でまさに体感できました。
Writer: くるまのニュース編集部
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