バイクで「200件以上」“ETCすり抜け”!? タクシー運転手の男を「逮捕」! 実はすり抜けだけじゃない「不正通行」行為とは

兵庫県警は、ETCカードを搭載せずにETC専用レーンをバイクで通過する不正通行をおこなったとして、神戸市に住むタクシー運転手の男を逮捕しました。男はこれまでに200件以上の不正通行を繰り返していたとみられています。

“200回”という数字に「悪質極まりない」「厳罰にしてほしい」などの声

 兵庫県警は2025年10月7日、自分の運転するバイクにETCカードを搭載せずにETC専用レーンを通行して通行料金を踏み倒す「不正通行」をおこなったとして、道路整備特別措置法違反の疑いで神戸市長田区に住む67歳のタクシー運転手の男を逮捕しました。

 すり抜け以外にも不正通行に当たる行為はいくつかありますが、検挙されるとどのような罰則が科されるのでしょうか。

ETCを200回以上バイクですり抜けした男が逮捕!(画像はイメージ、Ystudio/PIXTA)
ETCを200回以上バイクですり抜けした男が逮捕!(画像はイメージ、Ystudio/PIXTA)

 逮捕された男は2024年7月14日と2025年6月28日、阪神高速3号神戸線の芦屋料金所でETCカードを搭載しないでETCレーンをすり抜け、料金を払わず不正に通行した疑いが持たれています。

 警察によると、今年7月に阪神高速から200件を超える不正通行があるとの通報が寄せられたことで事件が発覚し、バイクのナンバーを調査したところ、男の関与が明らかになりました。

 男は警察の調べに対し、「日にちは覚えていないが、料金を支払わずに通行していたのは間違いない」と容疑を認めています。警察は男がこれまでにも200件以上の不正通行に関与したとみて、捜査を続けています。

 このニュースに対してインターネット上では「200回以上って、悪質極まりない」「タクシー運転手なのに道路の不正を働くとかどんな神経しているんだ」「厳罰にしてほしい」など、厳しい声が相次ぎました。

 さらに「バーの間がちょっと空いているんだよね。だから、そこを通ればバーが閉まっていても通過できてしまう」「自分もバイクでETCが反応せずバーが閉まったまま通過してしまったことはあります。左側へ寄って事情を話しお金を払いました」など、料金所の開閉バーの構造上、バイクのすり抜けが容易に出来てしまうとの指摘も聞かれました。

 なおNEXCO各社のウェブサイトによると、通行料金の全部または一部の支払いを免れる目的で次のような行為をおこなうと、不正通行に当たります。

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● ETC車線で、路側表示器が「STOP停車」を表示し、開閉バーが閉じているにもかかわらず、故意に開閉バーを押し破って通行した場合

● 一般車線で通行料金を支払わずに、通行した場合

● 通行料金の安い車両でセットアップされた車載器を、通行料金の高い車両に載せ替え、本来の通行料金を免れて通行した場合

● 通行区間を偽って、本来の通行料金を免れて通行した場合 など
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 つまり通行料金を支払わずに通過するケースだけでなく、軽自動車用に設定されたETC車載器を普通車に付け替えて利用したり、職員に虚偽の通行区間を伝えたりして、本来支払うべき通行料金の支払いを免れるケースも不正通行に該当します。

 過去には障がい者割引制度を悪用し、本来支払うべき通行料金の一部を免れていたという事案も発生しています。

 上記にあるように、不正通行は道路整備特別措置法という法令違反であり、検挙されれば30万円以下の罰金が科せられます。そして不正通行者に対しては、支払いを免れた通行料金に加え、割増金(支払いを免れた通行料金の2倍に相当する額)の徴収がおこなわれます。

 また通行レーンには不正通行対策としてカメラが設置されており、車両のナンバープレートやドライバーの顔、車種などがしっかりと撮影されます。不正通行を繰り返せば、いずれ特定されることは間違いないといえるでしょう。

※ ※ ※

 ちなみに、ETCカードを挿し忘れたりETCカードの有効期限が切れていたりすると料金所の開閉バーが開かないため、事前にカードの状況をよく確認しておくことが重要です。

 仮に開閉バーが開かなかった場合には、その場で停車(二輪車の場合はETCレーンから退避)して料金所のインターフォンで係員を呼ぶ、高速道路会社に連絡するなど落ち着いて対応しましょう。

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Writer: 元警察官はる

2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

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